ネット世論とリアルの乖離(第二章)ウイグル国会決議の混乱による「公明党が反対した」という“嘘”(前編)煽るネットメディア、公明批判は『売れる』現実。

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冒頭で述べておきますが、私は公明党が好きではありません。はっきり言えば、嫌いです。自民右派系としては、掲げている政策が対峙することも多い。これは一般論だと考えていますし、その意味では好きではありません。
ただし、本件国会決議において「公明党が反対した」というのは明示的な事実はないことを、地方議員として証言します。いまこれを述べる必要があるのは、政調会長が“参院決議”に言及する中で、保守層に対しても知識として共有して頂かねばならないからです。「あの時は反対した癖に!」という論調になれば、参院決議を推進する上での阻害要件となるでしょう。

決して推進側ではなかったし、足を引っ張るように感じたこともあります。かと言って反対したと断じるだけの状況までは至っていないことは繰り返し述べさせて頂きます。我々が有する唯一の事例は、広島県議会の議会運営委員会のみであり、これは公明党の党組織と同一視しうる県議会派選出の議運の委員が、各党と調整を進めてきた意見書に議運の場で×をつけたことで上程できなくなったという一件のみです。個々の議会において公明党区議の全員が着席した例もありますが、それは議員個々人の判断だと逃げられればそれまでで、“党としての反対”とは言い切れません。逆に行橋市の公明党市議は、公明党福岡県連の了解をとってきて賛成しています。公明党が特に強いとされる大阪府では、公明党も含めての府議会全会一致で、私ども地方議員の会が発した意見書が採択されています。国政同様に都道府県でも全会一致のルールがありますが、地方のほうが楽というわけではなく、令和4年5月の時点で我々が把握するだけでも98本の意見書が採択されています。(私が幹事長を務めるウイグルを応援する全国地方議員の会において把握しているだけで、令和4年10月時点では100自治体議会を突破しています。)
私たちの知る、当時の政治状況を一つ一つ述べます。

 

 

 

シリーズ ネット世論とリアルの乖離

(前文)~誰もが発信できる世界で、起きてしまった双方の悲劇

(第一章)ジェノサイド認定の誇大発信と現場混乱(前編)
「気づかぬままメディアに釣られたネットユーザー」

(第一章)ジェノサイド認定の誇大発信と現場混乱(中編)

(第一章)ジェノサイド認定の誇大発信と現場混乱(後編)
生じた弊害、有力議員の協力が得られない。

 

(祝・当選)
徳元次人豊見城市長選挙

 

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(OGP画像)

 

 

 

 

嘘の定義と、誤報が是正されない構造解析
第二章の冒頭では、ある程度の予防線は張らせて頂きます。私は誰かを悪者にして吊し上げようという意図で本稿を書いているわけではありませんし、“そのとき、その時点においてはそのように認識してしまっていた”という錯誤の可能性は否定しません。当人の眼からはそう見えた、という部分までをも否定するものではないのです。
もし、ここで嘘という言葉が不適切であるならば、その定義をせねばなりません。嘘という強い言葉を使うならば、“誰が嘘をついたのか?”という加害者の特定をすべきなのでしょうけれども、本稿ではそれは極力抑えて記述いたします。にも関わらず嘘という強いワードを使うのは、翻って“それなりの規模の被害”があることは事実だからです。政治サイドから見れば尋常ならざる損害を被った者もいるのは事実であり、私は本稿を被害者に見せても恥ずかしくないように書きたいので、非常に迷ったのですが嘘というワードを使わせて頂きます。

結果的に“嘘を吐かされた”のは、大衆です。そして、その大部分は心ある日本人でした。第一章とも共通するのですが、煽りたてて何かと衝突させることを面白おかしいとすら感じさせてしまうような業界構造になってしまいましたから、煽られた大衆をぶつけられたほうはたまったものではありません。私は政策的には林代行と近いわけではありませんが、錯誤の結果として落選活動まで展開され、あそこまでこけおろされる必要はあったのでしょうか。現場の後援会組織は非常に嫌な思いをしたでしょうが、彼らはこの状況を見て「嘘」というワード以外に納得するのでしょうか。政治サイドは“有権者はバカだ”とか“大衆は盲目だ”とは口が裂けて言えませんし、言うべきでもありません。では被害者側がどう言うかといえば、犯人不詳の状態ではあるものの「それは嘘だ」としか言えないのです。

媒体側に責任があったかなかったかを問うことは本旨ではありませんが、私たちの目線から見た「現実」についてもお見知りおき頂きたいし、いままで発信してきた内容が正確であったかどうかは検証して頂きたいと思います。そして、必要なレベルでの訂正をお願いしたいですし、それは同じ文字数を使ってくれという意味ではなく、「同じ状況、フラットな政治情勢」に戻るまでを目標に掲げて頂ければと考えています。つまり世論を、大衆を、フラットな情報を得ただけであった場合の、本来の姿に戻すまでが本来の媒体が負うべき責務のはずです。政治側にも追及すべき点は多々ありますから、やられて当然のことならば「国民の声」として政治は真摯に受け止めるべきですが、事実でもないことがさも当然のように走り続ける姿は異常ですし、ならば正常な先生が身を投じてくれないのことも当然です。

第二章で取り扱うのは、ウイグル国会決議をめぐる騒動であり、①不発に終わった6月、②修文されまくって骨抜きにされた12月、③実際に衆院通過した3月、および④いまでも参院が通っていない理由として何を問題だと感じているのか、などを赤裸々に述べます。④については、少なくとも公明党側には冤罪で批判されたという意識はあるだろうから、推進派ではなかったことを割り引いても彼等の主張も提示しておくべきではないか?という結論も勇気を持って述べて行きたいと思います。

ここに記す内容はネット保守層が認知している世界とは全く違うものです。事実を丹念に追えば、ほぼほぼ手続きの問題であったり、正直に言えば多くは自民党側の問題だったと思っています。ただし誰かが悪意をもって混乱させた等とは言いません。それぞれが善意であったと信じるし、錯誤や事故の側面についても可能性として提示します。
 
人は、都合がいいものを聞きたがる。水をさす言論に対してはしらける、場合によっては攻撃される。だから私も攻撃されるのかもしれません。しかし必要だから公開するのです。参院決議が通らない可能性もあるし、そもそも議員として事実を提示する責務を感じたからです。
保守から人気を失う危険性があるゆえに、この情報の訂正や是正は、媒体もやりたがらないし、著者もやりたがりません。保守の読者は、ある意味では政治家の後援会組織のような様相ですし、煽った方が部数が伸びるし儲かるからです。端的に言えば人気が下がる行為です。商業的に言えば、ありえないこと、です。そこから逃げるのであれば、もはや言論という誇りは捨てて欲しいし、政治サイドからの信頼を失墜していっていることは甘んじて受け入れざるを得ないと思います。

私はなにも誰も知らない極秘情報を開陳するつもりはありません。当時の各所における様々な方の発言を振り返れば、あっさりと納得できる部分も半分以上はあると思うのです。一部は私しか知り得ない情報は含まれますが、その内容もリアルタイムで○○(Blog公開時において非公開)先生や○○(氏名消除)さんとは共有しておりました。同氏らは、本件ウイグル問題を冷静かつ沈着に、長年にわたってレポートしてきた第一人者たちです。

 

 

 

①令和3年6月における決議の背景
まず、昨年6月の国会決議の際ですが、自民党の衆議院議員において事実を述べさせて頂きます。一部の事務所に確認をとったところ、文案は最後まで示されていません。具体的には○○先生(ネット公開版のみ消除)および○○先生(同消除)らに、事務所および本人に確認をとりました。紙での文案はもとより、FAXですら頂いていないというのが回答でした。両者ともにウイグル国会議員連盟に所属しており、かつ大臣経験者です。秘書はTwitterなどの画像を拡大コピーして、先生に見せた、とのこと。両者ともに携帯番号を知っておりますので、当時、直接お話しさせて頂き「これは・・・」という非常に残念な反応でありました。多くの単語を発っしはしませんでしたが、推しようがないという空気でした。この二つの事務所は、元大臣であり、かつウイグルを応援する全国地方議員の会の理事会にも参加してくれている先生たちです。明確に国会決議の推進側でした。よって、自民の衆院すら根回しはできておりませんでした。(web版においては消除しておりますが、地方議員の会における参加状況を調べればわかると思います。)

 次に、参議院議員。ネット上でも著名な○○先生(消除)に確認をとったところ、同じ見解、同じ状況でした。全国比例で当選した先生で、私も全力で応援した保守系の先生です。複数の秘書さんたちにも確認をとりました。やはり来ていない。さらに、別の参議院議員に丸山治章市議(ウイグルを応援する全国地方議員の会会長)が○○先生(消除)に確認したところ、やはり来ていない。手続きが先行した衆議院議員においても情報はインプットされていたとは言い難く、参議院議員も同様でした。自民党の先生ですらこの状況です。

ここで私たちがヤバイと判断したのは、他党の先生には連絡が回っていない可能性でした。参議院に文案が周っていないかったことが、「公明党が・・・」論の正体だと見ています。

 このあたりの調整方法は国会と地方議会は異なる可能性もありますが、野党も含め所属会派(地方における政党的なもの)にも持ち回りはかけますし、できるだけ多くの先生に閲覧してもらいます。当然ながら組織体制としての公式の情報ルートも流しつつ、それでも文案の持ち回りはいたします。この時点で、地方議員の会は絶望的な空気が漂っており、閣僚級の先生らに「どうにか本国会で」とお願いに行くも、調整の方法を理由として厳しいという反応が主でした。

 国会と地方議会で異なる可能性があるというのは、与党の有する力が絶対的に異なるためです。市議の場合は、市の部長は市長の人事権であり、それは基本的に市職員が就きます。予算編成などは市長が率いる執行部が行うのですが、国会の場合は異なります。市における執行部に相当するのは、大臣で構成される内閣です。総理大臣は国会議員から選出されるのみならず、各省庁を所掌する大臣も国会議員が就く場合がほとんどです。(※ 民間大臣も可能ではあるがごく一部。)ゆえに、国会においては与党の権限は絶対的に強く、国政における調整は与党中心となりがちであることは事実だと認識しています。

 ですから決議などの主導権も与党側が強くグリップして進める可能性は否定できず、このあたりは国会と地方議会は異なる可能性は否定いたしません。ただ、事実として証言したいのは自民党の先生の中でも情報は周知されておりませんでした。文案がなければ、推進のしようもないのです。

 推進側の先生までもが、またウイグル問題に参画していたはずの自民党の先生ですらこの状況であり、あの問題が持ち上がった際には私が直接連絡をとった先生からは、タイムアップという空気がにじんでいました。

 私たちが本情報を有しているのは、なんとか国会決議を支援したいという思いからであり、このような裏取りを行うためではありませんでした。地方議員の会に参加してくれた国会議員らに対して「どうか頼む」とお願いをする側面支援を目的としていたのですが、得られた情報は衝撃的な実態でした。ストレートに言えば、ネット先行で盛り上がったのみであり、産経らが過熱的な報道を続け、特にネットメディアが大きく報じてはいたものの、リアル側では文案の持ち回りがなされていない実情を思い知らされたという流れでした。

 

 

 

地方議員組織の発足の背景と組織構成
本国会決議を地方議員の立場で論じるにあたり、私たちの身分についても紹介しておく必要があります。当会発足の背景については国会決議とは直接の関係はありません。なぜ地方議員が、入閣中の閣僚や元大臣クラスのアポイントやコネクションを持っているかですが、それはそのような地方議員ばかりを選抜して構成した地方議員組織だからです。

 

無関係と思われる方もおられるかもしれないので、折り畳んでおきます。
ただし、本稿が虚言だ、嘘だと批判したい方がおりましたら、証拠の写真もアップしておきますから、下記をお読みください。

ちなみに証拠の写真とは、現総理大臣である岸田会長との写真です。総裁選出馬表明の直前のものとなります。

クリックして下さい!
本国会決議を地方議員の立場で論じるにあたり、私たちの身分についても紹介しておく必要があります。当会発足の背景については国会決議とは直接の関係はありません。なぜ地方議員が、入閣中の閣僚や元大臣クラスのアポイントやコネクションを持っているかですが、それはそのような地方議員ばかりを選抜して構成した地方議員組織だからです。
 地元小選挙区の先生であれば、相手が大臣であったとしても簡単に会えるわけで、10年以上に渡ってお支えしてきた「長い人間関係」がございます。選挙戦を通じて家族ぐるみの付き合いをしている方もおります。地方議員であっても3期以上(議員歴10年)となれば国会議員との密接なコネクションはございます。私は地方議員の友人が100名ほどおります。一つのベンチマークとして提示しますが、ブルーリボンを守る議員の会を結成した際には数日で100議席を、一か月で500議席を突破、いまは800議席を突破しています。ネットの力と、(仮にそれが地方政界だとしても)リアルの力は比例いたしません。

ウイグル問題で必須となる省庁がいくつかあり、そのコネクションを有している人間を中心に選抜して構成したのが地方議員の会です。ウイグル問題に興味があるか否かという選抜理由ではなく、ウイグル問題の陳情処理を行うにあたって、必要となる省庁の入閣経験者の地元の有力地方議員を選抜しました。発足時の参加者は、希望者は若干名に過ぎず、ほぼスカウト制に近い形でスタートしています。純粋に実務を担うことを目的としたワーキングチームであり、いわゆる保守団体や保守系議連とは性格が異なります。完全に実務に振った構成として発足しました。特徴としては地方議会を模した議案審査制をとっており、現実を動かすことに特化しています。

 

例えば、在留資格の問題で地方行政と国がジョイントするのは総務省ですが、私の地元の武田良太先生は総務大臣でした。街頭活動や証言集会において、警備の不安をもっておりましたが、警察関係についても国家公安委員長を拝命しておりました。最近になって注目されるようになった、経済安全保障。これは、国会決議のころには党の機関決定が完了しており、私たち地方議員の会はむしろこちらとの親和性が高い存在でした。座長は甘利明先生であり、甘利さんの小選挙区の地方議員も、当会の役員(副会長)に入っています。そして、情報は緊密に連携され、厳しい守秘義務のもとに当会の意思決定に反映されてきました。経済安全保障法制に関する党内の動き、特に国政の、機微に触れる最新情報を着実にウォッチしながら地方議員の会は動いております。

 また当会は、岸田文雄宏池会会長にも、会として面会しております。のち当時の法務大臣であった上川法務大臣にも(コロナ禍で急遽のオンラインにはなりましたが)直訴する機会を得ております。広島県議および岸田先生の小選挙区の、広島市議が当会に所属しているためであり、総裁選以前より本件に関する要望活動を行ってきたからです。ここで宏池会の名を出すと違和感を覚える保守派もいると思いますが、理由はいくつかあります。ウイグルというテーマは清和会や志公会や平成研の支援は受けられたとしても、党内には様々な派閥がありまして、その時点で(党内で)最も遠いと思った派閥の意向を重視したことは一つの理由です。地方議会で意見書を通す場合には、地方議員は“もっとも意見が異なるであろう会派”の調整から動くからです。ですから宏池会を交渉対象とするのは、現実を変えるという実務的な観点から言えば当たり前のことでした。
宏池会という存在を除いても岸田文雄先生は代えがたい存在であり、ここを通す必要がありました。絶対に協力を得るべき実務的な理由があります。この点は重要で、在日ウイグル人の諸問題を解決していくためには、在留資格と帰化・強制送還などが深く関連するのですが、その業務の“一部が外務省”であり、“送還などが法務省”と、省庁が横断するためです。そのため戦後、最長の外務大臣であった岸田先生に要請を行い、かつ岸田派の上川法務大臣に、岸田事務所からのマターとして面会する以外には難処理案件の対処は実務的に不可能だったからです。
つまり外務省に強力な人間関係を有し、そして法務省の上川大臣(当時)が岸田派である以上は、「在留資格・帰化・送還」などの諸問題を解決する方法は存在しえず、地方議員の会は、ただ単純に最短経路を進んだということです。

(左より、山路広島市議、小坪幹事長、岸田宏池会会長、丸山会長)

 

 会長の丸山ひろあき逗子市議は、自民党所属の現職議長(写真撮影時)です。そして山路先生は、政令市である広島市議会の最大会派の幹事長をつとめ、かつ岸田先生の小選挙区において最も人口が多い地域から選出された市議会議員です。コロナ禍ゆえに、岸田後援会の組織が難しかったこともあり、山路議員こそは岸田先生の選挙区を取り仕切る当事者でもあります。
地元での挨拶周りにおいては山路議員が岸田候補を(支援者に)引き回しすることもありますし、岸田先生とウイグル問題を移動中にしっかりと正確な情報を伝えたのは山路さんでした。岸田候補本人が不在の場合はご家族やご子息と同行するのですが、そもそも家族とも面識があるのであり、徹底的に山路議員は動きました。さらに広島中の市議・県議が同じ動きをとっています。国政だけを見ていても、小選挙区事情が分からないと政治の動きは見えません。

このためだけに、山路議員が上京するとなり、当然ながら東京事務所も山路議員のことを知っておりますので、直接、岸田先生と面談することが叶い、いまの法的な問題点を列挙する機会が与えられました。私たちの資料は、地方議会における一般質問の議事録であり、地方行政から各省庁に照会をかけた結果の答弁書であり、どことどこを動かせば何がどうなるという部分まで明確にしていました。外務省が所掌する分野の問題点、そして法務省が所掌する分野もあることをお伝えしたうえで、岸田先生本人から「それはうち(宏池会)の上川くんがちょうど法務大臣を」と言ったので、「だから宏池会の会長の貴方のところに、外務大臣歴が長く、派閥で法務をもっている貴方のところに来た」と伝えました。結果、岸田先生本人の差配により、我々は法務大臣に直訴の機会を頂くのですが、それがコロナの緊急閣議で日程変更となりオンラインで実施されたり、とりたかった答弁が得られず悔しい思いをしていたところ、総裁選の最中で「省庁横断」と岸田総裁候補が発言し、結果として総理補佐官が新設されるに至りました。アンケートも含めて宏池会は内部で議論をしたことを確認しており、あちらについてはこれが設置された背景です。
法務大臣からの回答に、地方議員側が不満足な雰囲気であったことは山路市議と秘書間で話されていますし、小選挙区における衆院選の際には、広島の多くの地方議員がそれを指摘し、岸田衆院候補としてかなり踏み込んだ発言がありました。それは長くなるので割愛します。

 

 その他、名前を挙げればキリがありませんが、地方議員の会は、地方議員組織でありつつも単なる地方議員組織ではありません。本件に関連する様々な有力国会議員の、特に大臣級の地元の市議を選抜して構成しており、ほぼスカウト制でキックオフした、国会議員を組織内候補に据える団体です。
 また、当会が発足するまで国会議員連盟が凍結・休止中であったことから、当会は発足時において国会議員連盟とは無関係の組織でした。のち友好関係を締結しています。そもそも在日ウイグル人の支援は、一部の地方議員が5年ほど前から実施しており、それを組織化したのが地方議員の会になりますが、組織としての歴史はそれなりに長く、その間において生じた陳情処理に伴う人間関係から、極めて実務的な処理を行ってきたものです。

 敢えて地方議員の会の紹介を差し込ませて頂いたのは、「たかが地方議員が言っている」と言われないためであり、私たちもある意味では現場の一員であったし、少なくとも状況を(ある程度は)把握できる立場にいたという証明のためです。

 

 

 

連絡は来ていなかった。
話を国会決議に戻します。これら当会が有する様々なコネクションを用いた結果、衆議院の自民党内ですら文案が回っていないことが発覚していました。先ほど名前を具体的にあげた先生は、私が直接的に確認をとった議員本人または事務所、または会の役員が確認をとった箇所ですが、地方議員の会にはもっと多くの議員がおりますので、総力をあげて確認をとりました。事前の文書は、私たちが確認する限りの自民党の議員においては、持っていた事務所は存在しません。
そして、参議院についてですが、本稿執筆時の令和4年5月時点で国会決議がなされておりませんが、昨年6月の際も参議院は置き去りの状況でした。ここは断言します。

 よって、自民・公明の政権与党においてすら上記の状況ですから、国政野党のほうは絶望的だとの認識に立ち、地方議員としては○○区議(消除)が情報を収集し、一部をフィードバックしておりました。同氏はかつて民主党の都議であり、より正確に言えば民社協会(旧 民社党)であったのですが、民主党の流れを汲む国会議員とのコネクションも有しており、野党との調整、その発端をつくったのは地方議員たちでした。その際においては、他党における調整は、なにもされていなかったことを証言します。国会における調整は、その後に開始されたものであり、私たちが動いたときは何もなされておりませんでした。この時点で、手続きに要する時間は絶望的だというのが地方議員側の見解であり、協力したかった国会議員の偽らざる本音でもあります。

 

 

 

公明党と参議院
問題だと考えているのは、参議院議員です。ここが公明とのミスマッチの正体だと述べましたが、これは決議の推進側国会議員の知識不足に起因する表現せざるを得ません。山口代表が参議院議員であることからも明らかなように、公明党においては参議院の発言力は低くはないのです。自民党においては、衆議院が優勢であり、一部の衆院議員は参院議員を補助機関的に認識することもありますし、今回も実態としては衆院メインで決議推進がなされました。可決した令和4年3月の衆院決議ですが、この詰めの状況で、国会議員連盟の役員と地方議員の会の役員は面談を果たしており、詳細を教えて頂いておりますが、その際も参院までは手が回っておりませんでした。これは調整コストの問題もあったかとは思いますが、厳然たる事実です。

 さて公明党に話を戻しますが、彼らは組織で選挙を行っており、また小選挙区で勝ち上がって来る議席は限られているため、議員歴というキャリアの面から言えば参議院の発言力は弱くはないのです。そのため、公明党対策としては「参議院にも話を通しておく」ことは必須で、これがない状態では政党間で交渉をしたことには、“実務実態としては、ならない”と考えています。地方議員だけではなく、普通の国会議員の認識も同様で、政党間の調整というのは多期生が行う特殊なスキルであったとしても、現場の不文律としては、正しくは相手側にとってはルールと言ってもいいものがなされていなかったことは、事実として証言します。

 

 

 

公明党、参院国対委員長
6月の国会決議時においては、秋野公造参議院議員が、公明党の参院国対委員長でした。そこで秋野氏と何度も面会し、当時のことを聞いています。やはり出てきた言葉はワンフレーズで「公明党は反対はしていない」でした。しかし、掘り下げていくと、我々が自民党の衆参両院から得ていた情報と符合する箇所が何か所もありました。また秋野氏が再三にわたって述べていたのは、「台湾のWHO加盟の決議」でして、これは同タイミングの国会で参院決議を果たしておりますけれど、秋野国対委員長は、まさにこの折衝にあたった当事者であり、その決議にサインした本人です。秋野先生自身も医者であり、具体的にはピロリ菌と胃がんの関係を明かした医療官僚でした。それらもあり、本決議を推進、言外には「頑張って党内をねじ伏せて、交渉に協力した」というニュアンスを感じました。ここは少しぼかさせてください。
 ただし、現職の公明党参院国対委員長と国会決議の中身について、議員としては一対一(双方ともに秘書を帯同させている)として協議し、本質的な部分を数時間も聞きだしてきたのは、地方議員の会全体の努力の成果でもありますし、地方議員だからできることでもあります。政党所属の国会議員がこんなことをすれば怒られますし、怒られるだけではすみません。

 続いて、衆院選においては公明党も公約において、ウイグルとは名指ししていないものの国外の人権問題を明言して戦っております。秋野氏は全国比例の参議院議員ですが、ご自宅が北九州のため、自民党の小選挙区の支援にも入っており、秋野氏本人から「君たちがいるから、頑張って公約に盛り込んだ。党内ではかなりの審査が必要で、本当に手続きが大変だったが」と直接言われました。ここでいう君たちとは地方議員の会であり、昨年6月国会において“公明党が反対した”というパワーワードには乗らず、現場レベルで情報収集に注力したことを指します。それは公明党内部では、それなりには感謝されているようであり、このことも踏まえて党内調整に入ったようです。苦労もあったと、党内情報については伏せつつも、苦労のあとがにじみました。

 その秋野氏からですが、『当時の国対委員長として、参議院にはペーパー一枚、来ていなかった』ことが述べられたと、私たちは証言します。地方議員の会は何度も何度も秋野氏と面会をしており、それこそお百度を踏んできました。携帯番号も、即時に連絡がつくSNS(LINEなど)も知っており、緊密に連絡しています。結果としては、“台湾のWHO加盟の決議”においては自民党側からなされた当然の手続きが、ウイグルの決議においては“なされていない”ことは政治的な事実と言わざるを得ません。ちなみに台湾のWHO加盟の決議は参院で採択されたわけですが、こちらは日華議員懇談会です。会長は古屋会長であり、取り仕切った実務は事務局長の木原稔先生でした。地方議員の会の半分は、台湾の地方議員の勉強会にも属しており、国会決議についても内々では知っている地方議員もいました。

 では、なぜ6月の決議がならなかったのかといえば、これら参院軽視により公明党側にインプットされていなかったのみならず、野党との調整もまったく不足というか時間的に不可能な情勢に突入していたことも事実ですが、最終的な理由は自民党にあったというのが我々の認識です。公明党ではありません。「公明党が!」と言った方がバズりますので、インフルエンサーや動画チャンネルなどはさんざんに喧伝しましたが、誰もファクトのチェックはしていないと言わざるを得ません。ここで言う我々とは、地方議員の会を指すのみならず、リアルで政治を見ている大方の人間たちが、です。例えば産経新聞なども、のち軌道修正するような記事を公開しております。当該記事については後述します。
私たちが、自民党だと述べている理由は、東京都議選です。

 

 

 

 

まだ第二章の中盤に差し掛かる前です。第二章においては①不発に終わった6月の国会(一発目)、②やはり不発の12月国会(二発目)、③衆院のみ可決となった三発目、④参院決議を推進するにあたって解決すべき問題点。この4項目のうちの、①の半ばです。

実際にはもっと写真とか資料とかもあるので、そちらも紹介しても良いのですけれども、文字数を「抑えて」書いています。それでも関係各所に配慮しながら、かなり言葉を選んで書いているつもりです。ズバッと思うがままに書けばいいのですが、それは誰かに攻撃を誘導するような書き方になってしまうし、それは解決にはならない。

「あいつが犯人だ!」をネットはよくやりますが、そしてそれはバズるのですけれども、私がそれをやりたいわけではありません。むしろ本稿の意図は逆ですから、精一杯の配慮を示しつつ、「あ、私もやっちゃった」と思ってしまうネットユーザーもいるかもしれないし、そういう人を傷つけないように。または「あいつは嘘を吐いていた!」みたいなハレーションができるだけ起きないように。しかし、被害を生じたであろう人には最大限の名誉回復をしたい、様々な意図を込めつつ書きました。

ネット公開時に色々と加筆しておりますが、この内部レポートは泣きながら書きました。現実とリアルが乖離していき、結果として誰もが望まない方向の断裂が生じ、間に立った私たちは悲惨な状況に追い込まれました。事実を述べれば叩かれる、誰も何も言えない空気の中で呆然と、決議が潰れて行く様を見ていました。つらかった。黙ることも、言えないことも、不要な対立が生じることも。

ただ、一つ言えることは「あいつが!」という手法には、リアル側はかなり警戒していること。例えば「実は公明党が」と書いたほうが読み物としては面白いと感じる人もいるだろうし、保守のみを読者とするならば「売れる記事」となり商品価値があがるのです。その意味では読者も馬鹿にされているのかもしれないし「こういう味付けのご飯が食べたいのだろう?」とナメられているとも言える。
そういう意図を込められた、または編集を受けた記事は大量にありますし、できるならば「いい加減な味付けのご飯」があったときに飛びつかないで冷静に見て欲しいという一点です。

冒頭で述べたように、自民右派としては公明党の政策と対立する場合も多い。正直に言えば好きになれというは無理な話で、見ていて悔しい思いをすることも多いのです。私が、です。それでも、事実ではないことで友党に冤罪のような攻撃がなされていれば、私は好き嫌いは抜きにして証言すべきだと覚悟しました。

大切な政治を、損得で論評せよとは全く思いませんが、参院決議において「何をしようともボコボコにされる」と公明党側が警戒しているならば、彼らが無理に協力する理由は一切ありません。損しかないのに協力するとは思わないでください。しかもそれが冤罪の可能性があるならば、彼ら側の主張にも耳を傾けねば推進は不可能でしょう。

その上で、公明党が”慎重派”であったことは疑いようのない事実であり、しかしながら推進しようと粘った政治家がいたことも忘れてはならないと私は言いたいのです。その推進側に対して、届くべきインプットがなされていなかったことだけは証言いたします。党内の誰もが否定しがたい現実だと考えます。

第二章も何編かに分けてアップいたしますが、もともとは本年の5月には完成していたレポートです。かつ、私の地方議員の人脈の数を見て頂ければ分かる通り、これはリアル側では周知され尽くしている情報だということも繰り返し述べさせて頂きます。
(ネット公開において削除した個所も多い。)

ネットで何十万再生の動画があろうとも、800人の地方議員が一か月で足並みを揃えることはあり得ない(ブルーリボンの話)ですし、公明党の国対委員長の言葉が出てくるわけでもありません。もはや現実側の認識は、上記の通りでありまして、この「リアル側の認識」は、いかなる保守媒体が、どれほどのアクセス数で上書きを試みても現実側が動くことはございません。

公式情報とは言いませんが、もちろん私の主観に基づく部分も多分にございますが、ここで述べたことは議論の余地はなく、「あくまでリアル側の認識」は上記のようになっているとのみ報告させて頂きたいのです。
この公開は、私にとっては何らの得もございません。むしろ損しかありません。

なぜ、公開に踏み切ったのか、そこに公益があるのかを鑑みて、各自で拡散をお願いします。このようなことが今後は起きないように、そして参院決議が気持ちよく推進できますように。

※ これは第二章の前編でして、①②③④がございますから、文字数としてはまだまだ第二章だけでございます。本当にガチで本一冊分を書きあげておりました。

 

 

 

ウイグル応援グッズ

 

 

 

 

 

 

私たち、現場サイドの議員は「建て直そう」と試みています。

 

批判を浴びることも覚悟で本稿を公開しました。

 

現実側の議論とまったく乖離したネット世論が横行すれば、両者にとっての不幸だと考えたからです。

 

大切な警鐘だと思った方は、拡散をお願いします。

 

 

※ 恐らく表示される人数が極少数になると思うので、とりあえず「見えた」人はイイネをお願いします。一定数がないと、タイムラインにあがらないと思う。私のアカウントの場合は特に。

 

 

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コメント (頂いたご意見は、他SNSに比較し最優先で目を通しております。)

  1. ロード より:

    ネットが煽る。
    地方議員が修復に走るも及ばず、保守の政策はおざなりにされる。
    さらにネットが煽るという悪循環。
    岸田首相に近い広島地方議員の方々が尽力しても届きにくい状況にあるのではないでしょうか?

  2. 名無しマックス より:

    創価と公明党は別物だなんて「嘘を辞めてからやれ」と最初にツッコミが浮かんだんだが。
    「当人達」が嘘の部分を非難してくのは、相当無理があるかと。

  3. BLACK より:

    「こういう味付けのご飯が食べたいのだろう?」
    これは自分のことを思って「その通りだ」と思いました。

    小坪氏が当ブログ記事をお書きになられたお気持ちも理由も必要も、あることは理解します。
    ですが、ネット民は「公明が反対した」と言うことを創作した訳ではありません。
    出された好みの味付けのご飯を疑いなく食べてしまったのですね。
    「出された好みの味付けのご飯を食べた罪」それをどう解釈したら良いのか私は戸惑います。
    だって、私には出されたご飯の意図も裏側も、基本的に知る術が無いからです。
    (小坪氏はこうして説明してくださっている訳ですが)

    小坪氏のお気持ちも、言いたいことも理解しているつもりですし
    当ブログ内容への批判のつもりではありませんが
    「批判を浴びることも覚悟で本稿を公開しました。」
    と小坪氏がお書きななられたのは、私のような言い分が出て来ることを想定しておられたのかとも思います。

    もちろん私がお伝えしたいのはブログ内容への批判ではありません。
    当ブログのレポートは真摯に受け止めなければならないことです。

    極端に言えば
    「公明が反対した」と報道されれば「そうなのか」と思いますし
    当ブログレポートのように説明されれば「そうなのか」と納得します。
    私たち庶民ネット民には、考えてみることは可能ですが、それを検証することや
    修正や真贋の判断を下すだけの材料は非常に乏しいです。
    庶民ですから当たり前です。

    小坪氏が当ブログレポートで書いて公表してくださった事実・情報には納得し感謝します。
    が、私は「ネット世論とリアルの乖離」と、ネット庶民の問題であるかのように言われて少々困惑します。
    これは責任回避では無いと私は思います。
    「書く必要があった」のだと思います。それは重々理解しているつもりです。

    「書く必要がある」その本当の理由はネット庶民側の問題でしょうか。
    庶民が誠に僭越でありますが
    それを、小坪氏と、議員の先生方と、公明党の皆様に、私は問いたいと思いました。

    以上 文責 BLACK

    • BLACK より:

      非常に意地の悪い表現を敢えてさせていただくならば

      「ネットがーーー」と言うことですね。

      以上 文責 BLACK

      • BLACK より:

        「ネットがーーーー」と言って(小坪氏に言わせて)それで問題が解決するのでしょうか。

        注・小坪氏に言いたい訳ではありません。

        以上 文責 BLACK

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