平成27年9月議会(2)

○議長(宇戸健次君)
 小坪議員。

◆2番(小坪慎也君)
 それでは、1つ目の質問を終わりまして、2つ目に入りたいと思います。2つ目は、自治体による政治的集会等に対する後援・共催についてでございます。
 これはもう総論と言いますか、全国の話しになりまして、行橋市の動向をお伺いするものでございます。それでは質問の1つ目に入ります。
 各種の団体からの行政の政治的集会等に対する後援・共催について、行橋市の現状をお伺いします。

○議長(宇戸健次君)
 松本副市長。

◎副市長(松本英樹君)
 お答えいたします。市において、これまで後援・共催をした件数を申し上げます。27年度、今年度は今までのところ17件、それから26年度が32件、遡っていくと、14件、14件、20件というふうに、平成23年度からはなっています。

○議長(宇戸健次君)
 小坪議員。

◆2番(小坪慎也君)
 今回の論拠は、憲法の解釈と言いますか、憲法への思いについてでございます。憲法を守れという話しでございます。
 自治体の政治的中立性との整合性ですね、ここは憲法に規定があると思います。憲法89条について、条文とともにどのように認識しているのか、執行部の見解をお伺いしたいです。

○議長(宇戸健次君)
 松本副市長。

◎副市長(松本英樹君)
 憲法89条ということでありますけども、条文を、先程、地公法の条文を読まれましたので、条文を読みますと、公金その他の公の財産は、宗教上の組織若しくは団体の使用、便益若しくは維持のため、又は公の支配に属しない慈善、教育若しくは博愛の事業に対し、これを支出し、又はその利用に供してはならない、ということで、予算の財産面についての規定ではないかなというふうには読み取れます。

○議長(宇戸健次君)
 小坪議員。

◆2番(小坪慎也君)
 憲法89条は、政教分離で有名な条文であるんですが、これは前段部分でございまして、通常は靖国訴訟と言われる愛媛県知事の玉ぐしを奉納した分が合憲か違憲かというかたちで最高裁判例が出たものになります。
 しかし、これは前段部分でありまして、後段部分の解釈と言いますか、意味は、後段部分を読ませていただきます。
 宗教上という話しが、その政教分離の部分、これは今回問うている部分ではございません。便益若しくは維持のため、公の支配に属さない慈善、教育若しくは博愛の事業に対し、これを支出し、又はその利用に供してはならない。これは地方公共団体の濫費、濫用の濫に費と書きまして、何でもかんでも使う。どんな良い事業であっても、ドチャドチャドチャドチャいろんな事業に使ってはならないよという規制をかけたもので、私は反対しているわけではありませんが、私学助成金が、これは実は係ってくるんではないかとか、近隣ですと、福岡県知事が最高裁まで訴えられてと言いますか、揉めた件と言いますか、確かアリラン祭りだったと思いますが、朝鮮学校の行政の支出金がどうなんだと争われた憲法になります。
 それでこのような憲法が実際にあり、各種の最高裁の判例が出ている以上、その判例の1つひとつをこの場で論じることはありませんが、三権分立である以上、別の件、司法の場で様々な見解が示されている以上は、条文にあります、どんなに良い内容であっても、教育若しくは博愛の事業に対し、支出若しくは利用に供してはならない、ドンドンドンドンやればいいというわけではないという部分も鑑みて、様々な判断がありますから、良さそうな内容であっても、ちょっと踏みとどまることも必要だし、ここの部分は、憲法の解釈をいま執行部にしてくれと言っているわけではないんですね。このようなものもありますし、他の近隣自治体との整合性や全国の動きも見据えつつ、足並みを揃えていただきたいというのが私の思いでございます。
 続きまして、全国の状況についてお伺いします。政治的集会等に対する後援などについて、全国で後援の取り消しといった事例が相次いでおりますが、行橋市は、把握しているでしょうか。

○議長(宇戸健次君)
 松本副市長。

◎副市長(松本英樹君)
 お答えいたします。いま現在手元にある資料としては、8自治体で、そういった事例があったというふうには理解しております。

○議長(宇戸健次君)
 小坪議員。

◆2番(小坪慎也君)
 具体的には、例えば例でいきますと、福岡県福岡市、兵庫県神戸市、鈴鹿市、長野県千曲市、静岡県三島市、横浜市、大和市、鎌倉市等々、有名な例だと思います。
 この中身、詳細については、特にここは通告には書いてなかったので、その内容をどれくらい御存知ですかという話しにはなるんですけど、一例くらいは、何か御存知でしょうか。

○議長(宇戸健次君)
 松本副市長。

◎副市長(松本英樹君)
 今の8事例の内、何例かの具体的な内容については、資料としては見ておりますけども、政治集会だとか、それから宗教的な集会についての後援等々のものに対して、途中で取り消しをするとか、そもそも許可しないとか、そういった内容での事例かなというふうに理解しております。

○議長(宇戸健次君)
 小坪議員。

◆2番(小坪慎也君)
 私は、どちらかと言えば保守色を出して質問している立場でございますから、自分なりの思いはありますけれど、執行部に求めるのは、正直、保守になってくれとか、こっちに触れてくれという思いはございません。
 単純に、公正公平を求めますので、全国では大きな話題になっている、今そこのところにむやみやたらに片方に異なる判断を下していただきたくないと。
 先般市長からもちょうど金太郎飴の答弁があって、私は実はあれはとても面白いなと思ったところがあるんですが、行橋だけ特別なことをする必要はない。当然極になる部分として売りの部分で武器になる部分として、それとは良い意味で逸脱してほしい部分は多々あるんですが、基本的な部分は、法の下の平等が担保されておりませんと、やはりおかしなことになりますから、よそと同じにしていただくのが正しいのではないかなと思っているんですね。
 各自治体様々頭を抱え、そしてまた様々なハレーションを起こしつつ、そういう判断をされてきている現状があるわけですから、やはり軽々には、今後もしていただきたくないなと思っております。いかがでしょうか。

○議長(宇戸健次君)
 松本副市長。

◎副市長(松本英樹君)
 各種行事に対します後援だとか共催につきましては、それぞれ各自治体とも、そういう許可基準というものがございます。行橋市にも後援、名義使用の許可基準がございまして、これはたぶん他の自治体とそんなに変わるものではない。
 したがいまして、判断としては、それぞれの個別案件によって変わりますけども、基本的な基準については、他の自治体と変わるところはないというふうに考えております。

○議長(宇戸健次君)
 小坪議員。

◆2番(小坪慎也君)
 先程、8個ほど事例を存じているというかたちで執行部の答弁がありましたが、それぞれそれなりに大きなニュースになった自治体でございます。
 そこで非とされたものに関しましては、基本的に足並みを揃えるという認識で間違いないんでしょうか。要は8自治体で問題になって取り消し等々になった経緯に関しては、行橋市は今後の方針として、内包するというふうに理解してよろしいんでしょうか。お願いします。

○議長(宇戸健次君)
 松本副市長。

◎副市長(松本英樹君)
 先程言いましたように、個別案件に基づいて考えるということでございまして、今の自治体の事例については、結果のみが知らされているわけで、その前段が、残念ながら私どもは分かりません。ただ、後援することによるメリットと言いますか、それが申請に来た団体が、どんなことをメリットとして考えているのか、それが行橋市にとって、どういう影響があるのか。そういうことを考えた上での判断になりますので、過去の他自治体の事例が、そのまま行橋に当てはまるのかどうか、これは来てみたいと分からないというふうに言うしかありません。

○議長(宇戸健次君)
 小坪議員。

◆2番(小坪慎也君)
 ただいま後援基準の話しが先般ありましたので、行橋市についての後援基準は、当然中にあると思いますが、それをこの場で問うことはありませんけれども、今後、後援基準も見直していただき、質問もありましたし、昨今ニュースを騒がしておりますから、運用規則であると思いますから執行部の内々の話しかと思いますけれども、それを最新版にぜひメンテしていただき、その際には、全国で話題になった件、今あげられた8自治体の事例は、ぜひとも参考にしていただきまして、行橋市としても、他自治体と平均的な、良い意味での金太郎飴の条例と言いますか、運用規則ができるものと確信しております。いかがでしょうか。

○議長(宇戸健次君)
 松本副市長。

◎副市長(松本英樹君)
 この運用基準というのは、それこそこれで完璧というわけではないと思います。ただいま現在、これが最善の基準だと思っています。これからいろんな事例があるでしょうから、そういう事例を参考にしながら、また見直すべきところは見直す、そういう対応になろうかと思います。

○議長(宇戸健次君)
 小坪議員。

◆2番(小坪慎也君)
 ありがとうございます。それで2つ目の質問を終えます。このまま3つ目に入ってよろしいでしょうか。

○議長(宇戸健次君)
 はい。

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