北朝鮮の対日世論工作と、その失敗。地方議会における広報啓発(WiLL掲載)。ご支援のお願い

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”拉致被害者救出は「最後の勝負」へ”のタイトルにて、救う会全国協議会の西岡力会長が2022年2月合に寄稿してくださっております。6ページに渡る記事ですが、その約1/3が地方議会の動きに割かれています。

私なりの感想、レビューを述べますが、【北朝鮮は、対日世論工作を行ってきた】こと、そしてそれは「失敗に終わった」ことを宣言になります。本記事はその裏付けにもなるでしょう。ようは、「日本国民は興味を失った」形にもって行きたかったのでしょう、この反撃は「広報・啓発による国民世論の喚起」でなされるべきですが、残念ながら救う会にも反撃手段は限られていました。

ここで活躍したのが地方議会だと私も認識しております。
私の手柄という意味ではなく、東京都議会・大阪府議会・広島県議会・堺市や東大阪市、綾瀬市や観音寺市等々を含む、全ての地方議会の実績です。ちなみに、実は北九州市議会でも拉致の決議が採択されております。(これは報道情報はないかもしれない。)

レビューとして書くため”Willの記事によると”という書き出しにはいたしますが、これは拉致問題に取り組む議員としても直接・間接的に把握している情報でもありますが、「いま、かなり微妙なところにある」と言われています。
北朝鮮に対して国というのは私はあまり言いたくないのですが、安倍政権・トランプ政権による経済封鎖は相当なボディブローとなっているようで、国体が維持できないレベルで食糧難であること、それは様々なルートから入っており、ほぼ事実として認識して良いと思います。
(このあたりは実際に買ってお読みください。)

さて、2018年のことですが、「日朝合同調査委員会をつくり、調査を続け、東京・平壌に連絡所を設けよ」と講演でぶち上げた方がおります。某総裁候補はそれを自らの案として取り上げ、総裁選においては安倍総裁候補と激しく戦ったことはご存知の通り。

そののち、「一括帰国を求めるか否か?」というアンケート調査が各党に対して行われたこともご存じかと思います。このことからも、”日本人は興味を失った”状態として、連絡事務所方式を執らせ、国交正常化を優先させたい勢力がいたのではないか?と私も考えています。

私は国会議員ではありませんから直接的な奪還に関する職権は有しておらず、その情報の裏取りをする権限はありませんが、【北朝鮮にも時間はない】【致命的なまでのダメージを負いつつある】ことは事実と言っていいと思います。彼の国は、彼の地に住む民が飢えようとも平気なのかもしれませんが(敢えて国民とは書かない。)、北の上層部、特に公務員(幹部)にまで影響が及んでいることは事実でしょう。

北朝鮮も、焦っていると思われます。
交渉というのは、ここからが勝負。家族会の高齢化は深刻で、悲しい訃報が入るばかりで、日本にも時間はない。しかし、北朝鮮側にも時間はない。
待ちわびる家族がいない状態で帰国したとしても、何の意味もない。北朝鮮に対しての悪感情は凄まじい規模となり、それは永遠に続くだろう。

この微妙な情勢下において、最優先課題の一つが「風化阻止」でした。
これは北朝鮮からの対日世論工作と戦うという意味です。直接的な奪還ではありませんが、間接的にはなりますが、物凄く重要なミッションでした。

記事のみでは伝わらない部分もあると思いますが、この原稿の一部を読めば”どれぐらいの規模感”で、地方議会が足並みを揃えて動いたのかが分かると思います。誰にもバレずに、北朝鮮にも、そして日本人にも察知されずに、静かに横連携をとっての統制射撃を地方は仕掛けたわけです。

是非、皆様にも知って頂きたい情報です。

 

 

 

 

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(OGP画像)

 

 

 

 

拉致被害者救出は「最後の勝負」へ(西岡力)

6ページに渡り、かなり大きな紙面となっています。
そのうち約2頁が地方議会の動きであり、有償の雑誌ですから全てを紹介することはできません。

是非、ご購入ください。

 

 

かなり多くの地方議員が携わったことはご存知かと思いますが、「どの表紙?」「どの号?」という問い合わせが多いため、表紙と各議員が出てくる箇所のみ紹介します。

 

この表紙です。

 

それぞれの議員の後援会の人も探しているようですから、「これです」とのみ。
(買いたいという人が多数おり、探せることを目的に紹介するので大丈夫だとは思いますが、怒られたら画像はかなり削除します。)

 

(スマホで横向きに、一行ずつ撮りました。)

 

 

 

 

 

 

この3倍ほどの原稿量があります。是非、全文をお読みください。

(他の方の記事もとても勉強になります。)

 

 

 

地方議会の動き
冒頭の、私のリード文があると見え方はまるで変わってくると思います。

そもそも地方議会の動きは組織だっており、綿密な作戦計画があってのこと、と言わざるを得ないでしょう。

 

12月議会で拉致問題を一気に展開するため、私は9月議会に質問を行っております。

 

(議会配布用資料)

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議員向けの標準原稿も作成しました。

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全国の議会で、同時多発的に類似の質問が畳みかけられる。

かつ、各議会の答弁情報は、質問席に立つ(遠く離れた遠方の)地方議員同士が共有していく。

本会議中は地方議員もかなり多忙であり、執行部とのヒアリング・答弁調整も含めて自由になる時間は僅かなのですが、それぞれの議会質問において「○○市では」と数日前の答弁を丁寧に拾いながら質問がされていく。

これは、本来では不可能なのことだ。
決して自然発生的な動きではない。

 

事前に準備を行い、共有できるプラットフォームを作り、多数の議会議員が足並みを揃えねばなし得ぬ成果です。

結果、東京都議会では小松大祐・自民政調会長の代表質問において小池知事が答弁し警視総監までブルーリボンバッジを着用。先んじて西村ひかる府議(自民・眞悟先生のご子息)の質問に、吉村知事が答弁し大阪府警本部長もバッジ着用。実は広島県警本部長も着用。沖縄県議会では自民党の花城大輔県議の質問に対し、デニー知事がブルーリボンバッジを着用。

堺市の西川良平市議、東大阪市の野田議員、那覇市の大山市議、泉南市の添田議員、綾瀬市の笠間議員、高取町の新澤議長、観音寺市の合田議員らが続く。他にも多数の事例がある。
(ほぼ1~2週間の出来事。一部の議員は、他県の議会の状況を踏まえて質問を行っています。)

 

記事にあるように、地方公共6団体(知事会・市長会・町村長会、都道府県議長会・市議会議長会・町村議長会)からの文書発出もあり、凄まじい数の成果が出ました。

いま振り返れば、これがどれほど計画的な動きであったか。
結果、Willの記事(この部分は地方ではないので掲載しておりませんが)にあるように、全ての大臣がバッジ着用。これを官房長官自身が登壇して、家族会に報告するというところまで行ったのです。

私は、各地方議会の状況を、各党の代表の前で、また安倍元総理の前で報告させて頂きました。

 

(櫻井よしこ先生が司会でドキドキしました。)

 

途中から音声がかなり小さいので、PCからではなくスマホからのほうが聴きやすいかと思います。
(私が檀上で報告している動画ですが、安倍元総理が入場するのは11分過ぎ。少しドタバタした瞬間も。)

 

 

北朝鮮による情報国策と、風化阻止
小項目のタイトルを何とするかは迷いました。
このBlogは、西岡会長にも見てもらいますし、結果として家族会の誰かも見てしまうかもしれない。

 

ストレートに言えば、家族会にも救う会にも持ち球はなかった。
広報啓発と言うのは易しいのですが、それが報道に乗るという意味では、もうネタがない。出尽くしてしまった。

新たに被害者が帰国したという明るい情報もない、出てくるのは家族会の訃報だけだ。
いま良いところにある、何度そのように言われたろうか、私だって嫌になる。家族会はなおさらだろう、救う会だってたまらない。

 

「風化阻止」が重要なのは誰もが分かっていた。
いざ実施しようとすると、家族会にも救う会にも、打つ手がなかったのが実情ではないか。

厳しい現状になるが、地方都市の救う会は崩壊しつつあり、そもそも長期の活動を考えていなかったため予算や経済的な問題もある。また、家族会同様に、地方の救う会の役員たちにも高齢化の波は押し寄せていた。

 

北朝鮮も、その実情は知っていたと思う。

ゆえに「情報工作」はなされてきたと感じていた。

それは人知れず、気づかれず、実施されたものだと思う。

単に報道機会を減らし、家族会の露出を減らし、少しずつ日本人の記憶から消すという戦いだ。

実際、日本人は忘れかけた。

 

家族会にも救う会にも弾がない。
だから、地方議会でやった。

国会であれば、急進的な動きとされるかもしれないが、比較すれば地方議会は自由だ。
また、1人の議員だと一回の質問だが、10人の議員が同じ質問を異なる議会でやれば、弾は10発に増える。100人なら100発だ。

問題は、その組織統制だったのだけれど、かつそれを(日本人にも意図を悟られずに)目的と狙いを秘匿しつつ、正面から斬りこむ必要があった。

 

楽ではない。

特に、どのタイミングで何を書くか、どこまで公開するかはシビアな判断が必要だった。

目的については書かず、狙いもぼかしていた。

 

 

 

実は、次の話もある。
拉致問題においては「来年のことを話さない」ことが恰好の良いことのように言われてきた。

つまり、来年には奪還をという意味なのだが、私はこのことをやめたい。
結構、強く宣言した。拉致問題についてトップクラスの方々の前で、だ。

 

来年の準備はしよう、
奪還できて不要になれば、祝いの場にすればいい。

言葉通りに来年の準備をせずに、まるで準備をしないことが当然かのように論じることは、違和感がある。
準備はした方がいい。

 

今年は、閣僚まではバッジをつけて頂けました。
来年は、できるだけ多くの国会議員にという動きになるでしょう。

私は別のアプローチを計画する。

 

私は、今年の私の動き方には特殊性があると思っていて、実は保守運動とは関係ない手法をとっています。拉致問題に興味があり、被害者を思って動いて頂いている日本人”ではない”層を、行政機構を動かすことで稼働させようという試みです。

これは、今までの運動とは一線を画すものであり、もっと言えばそもそも運動ではない。私は議員なので、政治家としての動きになる。行政手続きと法を徹底的に学び、行政そのものを動かすやり方。悲しいとか来年こそはとは、スローガンはどうでもよろしい。

ただただ「手続きを粛々と進めて」、次は総務省と文科省と財務省にアプローチしたい。

 

総務省には自治体予算がある。文科省には、市区町村教委の予算がある。
各自治体に、拉致問題に特化した広報啓発予算を編成すれば、自治体側にとってはやるだけの理由になる。予算というのは、単にお金と言う意味ではなくて「この事業をやりなさい」というオーダーでもある。
(たまたまうちの選挙区は、前総務大臣だったので、総務省の自治体予算については、私は市議にしてはイメージがついてるほうだと思う。)

市教委を動かせれば、小中学校でのめぐみ上映率もあがる。教育カリキュラムに行橋市のように組み込む方法もある。

広報啓発に各自治体ごと10万円ぐらいを編成しても、総予算からすれば大きな額ではない。先に財務省と話ができれば、より円滑に進むと思う。

 

私には難しい論文は書けないが、行政機構の動かし方だったら、なんぼか分かる。
無理な話を実現することは、実は地方議員のほうが長けている。

だって、たいした職権がないもの。
平常業務が、木の棒で魔王を倒して来いみたいなものばかりで、市議の職権で国家を動かすというのは楽ではない。
徹底的に組織のルールを学び、話の通す順番を計画し、知恵を振り絞らないと「市議では、やれない」のです。

だから、市議のほうが調整方法とか動かし方、泥臭さはある。
国会議員だったらしなくていい苦労を日頃からしているから。

 

拉致担当大臣は、官房長官が兼務している。
ちょうどいい、総務省も文科省も財務省も話ができるじゃないか、と。

当然、然るべき国会議員にお願いし(救う会を経由することになると思う)、最後のつめはネットには書かずに水面下でつけちゃうけれども、いま「書いたこと」は嘘ではないけれど、考えていることは「もっと」です。

手の内を全部さらすわけもないから。

 

私は来年の準備をする。

風化阻止は、地方の責務だと思っている。

 

 

 

ご支援のお願い
私は、本当に恵まれた政治家です。
一般市の市議に過ぎず、”地方議員では、活動費の制約から、まともに政治活動はできない”という空気の中、皆様に支えられて様々な政策活動を遂行することができました。

本当にありがたいことです。

 

私の後援会組織は、市議にしては抜群の資金力を誇ってはきましたが、コロナ禍から大きく減少。現在は、ほぼ半額といった状況です。これは、実際に生活が苦しくなっている状況、そのままを反映したものでありましょうし、無理は言えませんでした。

コロナ禍において一人一人が苦しいためであり、政治家も同じく苦しむのは当然のことです。ほぼ半減に近い状況でありましたが、活動費をケチることはしませんでした。結果、残高で2~30万円を切るような状況で、お恥ずかしながら、(年内はなんとかなると思いますが)今のままでは来春以降は活動を縮小せざるを得ない状況です。

少しだけ余力をもって運営するように心がけてはいたのですが、かなり厳しい状況になったことを、正直に報告いたします。

 

まだコロナ禍の影響が強く残っているとは思いますが、「少し協力してやってもいいか」と言ってくださる方は、よろしくお願いいたします。

 

 

月ごとにご浄財をお願いする仕組みであり、年度予算を考える上で非常に助かっております。

※ セキュリティ対策には力を入れておりますが、カード会社の仕様に強く依存せざるを得ず、下記の「カード情報入力」をクリックしますと、(その画面ではなく)ブラウザ上の、ページ最上部でポップアップが開きます。これは仕様のため如何ともしがたいのですが、情報入力の際にはページ最上部までスクロールをお願いいたします。

毎月定額を献金して頂ける方

(上記の※欄の動作は、仕様のためどうしようもありません。申し訳ありません。)

 

個人献金のお願い(銀行振り込み)

 

 

 

国にはプレッシャーをかける。

日本政府が後退することはないだろう。

そう信じる。

 

少なくとも現状を見る限りは、後退はない。

警視総監まで着用したのだ。
都議会、大阪府議会まで動いている。

 

ちょっと変な話になりますが、財政規模が非常に大きな東京都は、都職員自身も(都議はそうでもない気はしますが)国の官僚に対抗意識を持っていると感じています。

同じく国の官僚も都職員にライバル心は持っていると思う(というか、そういう方は実際にいる)ので、東京都が動くとですね、国は後退できないんですよ。

 

国会議員の話じゃないです。

国の官僚は、東京都が前進した時には、絶対に後退しない。
これは特性と言ったほうがいいと思いますが、事実です。

だから、国(の官僚)は、後退しない。

 

そういう意味では、今年はここまででいいと思ってる。

こんなことを言うと、目標設定が甘いとか、もっと!という方も出てくるが、だったら別の議員に頼んでくれ。これは私の精一杯。もしくは自分で出馬して、行政機構を学んで動かして頂きたい。

私の能力が低いならば申し訳ないけれど、流石に処理限界というものがある。

 

とりあえず、国の動き、後退しようようにロックをかけた。
次は、来年だ。予算において折衝、本来の政治家の得意分野で戦うのみ。

一つずつじゃないと進まないからね、本当はこういうことを、小さくてもいいから積み重ねてこなきゃいけなかったんだ。
遅いかもしれないけれど、家族会を含めご納得は頂けないかもしれないけれど、広報啓発に関してはちゃんとやる。

 

 

 

「北朝鮮の意図」は、風化を狙った情報工作だったと感じている。

 

これは国交正常化論者も同じことだったのではないか?

 

直接的な奪還ではなくとも、実は最前線は「風化阻止」だったと思ってる。

 

目立たない活動に思えるかもしれないが、この小さな積み重ねでしか、北朝鮮の情報工作とは戦う方法は思いつかなかった。

 

残念ながら、家族会にも救う会にも、風化阻止を狙うだけのカードは残されていなかったと認識している。

 

国会議員が動きにくいのであれば、だったら地方議員でやるまで。

 

世間全般には、地方議員の仕事は「国会議員にお願いするだけ」と思っている方もいるが

 

実際そういうことも多いけれども、地方議員にだって職権はある。

 

その破壊力が木のこん棒で魔王を倒して来いみたいな話であったとしても

 

私たちだって、地方議員だって、日本の政治家です。

 

#拉致被害者全員奪還 を掲げ、風化を阻止する。

 

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コメント (頂いたご意見は、他SNSに比較し最優先で目を通しております。)

  1. 波那 より:

    今でこそ、ここ十年程の間に目覚め始めた日本人が増え始めて来ていますが、これほどまでに北朝鮮に囚われた日本人拉致被害者問題が長引き、遠退いて来たのには戦後、日本人に植え付けられた自虐史観教育の影響が大きかったからだと思います。侵略した収奪したと言われても日本人は黙る事しか出来ないように罪悪感を抱かせられて来たのですから。政治家もそうでした。

    半島を引き揚げる時にも、終戦後の日本各地でも多数の無抵抗な日本人が朝鮮人に殺され、婦女子は強姦され土地は奪われました。全国各地の駅前の一等地にあるパチンコ屋の土地だけではありません。そしてその犯罪者達も捕えられもせず、通名を名乗り出し日本人に紛れて暮らし、挙げ句は彼らが強制され日本に連れて来られた犠牲者で被害者だと主張し始めても日本人は反論も出来ず、せずに来たのです。我々は如何に洗脳された日本人にされてしまっていたのか?戦後レジーム(regime)からの脱却と言われますが、戦後体制とは、どのように仕組まれたのか。我々は反日国の嘘歴史と、国内に安穏と巣食う反日工作員への警戒をしていなければなりません。差別だ〜人権だ〜と被害者ぶる事で、彼らに日本人の自虐史観に漬け込ませ、居座らせ、声高に要求ばかりをさせて来たのですから。スパイ防止法がないせいで日本人拉致に協力した朝鮮総連や朝鮮学校の容疑者も捕らえる事さえ出来ないのです。こんな情けない国のままで良いと思いますか?随分前の記事ですがWGIPのことを説明した記事です。

    🔻【月刊正論】これが戦後の元凶だ! 米占領軍の日本洗脳工作「WGIP」文書、ついに発掘
    https://www.sankei.com/article/20150408-OQGDAN6SHJIRNC2XQQPP5QRUXQ/
    2015/4/8 03:04

     WGIP(War Guilt Information Program)とは、大東亜戦争後の昭和20(1945)年からサンフランシスコ講和条約発効によって日本が主権回復を果たした昭和27年までの7年間の占領期間に、連合国軍最高司令官総司令部(GHQ)が占領政策として行った、戦争への罪悪感を日本人の心に植えつける宣伝計画です。

     はじめに何故、私がWGIPを取りあげたのか、という理由から述べます。WGIPが行われたのは今から約70年前ですが、決して過去の話ではありません。むしろ今でも効き目を発揮し、ますます毒性が強まっている、いわば現在進行中の話なのです。

     WGIPが残した毒は、政、財、官、法律、教育等あらゆる分野で、今も枢要の地位を占める人を含む、多くの日本人の思考を今も縛っています。最近も、戦後70年の首相談話を検討する「21世紀を構想する有識者懇談会」の北岡伸一座長代理が、「総理に侵略だといわせたい」などと、およそ信じがたい発言をされました。自民党の三役の一人が、「慰安婦問題は終わっていない」などと、歴史事実を知りもせず、韓国に媚びた発言をする光景には、あきれ返るばかりです。普通の国では起こりえない、自虐的な発想や、非常識な外交対応などが頻発する背景には教育などさまざまな要因があるでしょう。ですがその源流はWGIPによる洗脳にほかなりません。そしてその洗脳から日本人は解放されていないのです。

     このままでは日本は、どうかなってしまうのではないか。諸悪の根源を突きとめ、その元凶を絶つ必要がある。そのために多くの日本人にWGIPについてしっかりとした認識を持って欲しいという思いがありました。

     WGIPについてはこれまで、江藤淳氏や高橋史朗教授が、立派な著作を残されています。なぜ、私が屋上屋を重ねるようなことをするのかという疑問もあるかもしれない。ですがインターネット上の百科事典とされるウィキペディアにはWGIPについてこう書かれているのです。

    《文芸評論家の江藤淳が『閉された言語空間』(1989年)において、この政策の名称がGHQの内部文書に基づくものであると主張し、江藤の支持者らが肯定的にこの名称を使用している。しかし、この内部文書そのものは江藤らによって公開されておらず、実在するかどうか明確ではない》

     今や一部では存在すら危ぶまれているのです。現資料が紛れもなく存在することを世の中に示したい。それがWGIPの文書を探し始めた大きな理由でした。

    ピンポイントで文書を特定する困難

     そのようなわけで文書を探し始めた私はまず私は国会図書館に足を運びました。検索で資料が出ないか、と試みましたがどうにもうまく進みません。自宅でも検索を重ね、目当ての文書がどうやら明星大学(東京都日野市)戦後教育史研究センターに所蔵されていることがわかりました。早速、明星大学に足を運びましたが、2万5千点もの膨大な資料があって、この中から目当ての文書を特定しなければなりません。全ての文書に目を通すことは到底できないし、絞るにしても目録だけで500ページ近くあって、至難のワザでした。

     高橋史朗教授や勝岡寛次氏にもアドバイスをいただき、さらに私なりの読みを加えながら、丹念に絞り込んでいきました。そしてようやく目指す文書を手にすることができました。ここにその文書のリスト(表1)を示します。「江藤らによって公開されておらず、実在するかどうか明確ではない」というウィキペディアの記述が誤りであることがこれで明白になりました。

    日本人洗脳工作の構図

     まず、ブロックダイヤグラム(図1)を見て下さい。文書に入る前に、洗脳作戦の全体的構図を説明し、その中でWGIPとは何かを説明します。

     占領下の日本人洗脳作戦において、実際、一番権力を持っていたのは、アメリカ本国の大統領府であり、当時の大統領トルーマンは、極め付きの反日、侮日主義者で、原爆投下については、「獣を扱うには、獣にふさわしい方法でやった」と、日本人を獣扱いしていたと言われています。

     それに比べると、日本に進駐してきた軍人は、進駐当時こそ、JAPとか黄色い猿とか言っていた人も、暫く経つと親日的に変わっていった人が多かったようです。特に、海軍の場合は、海軍同志で、戦前から交流の機会が多く、特にワシントン海軍軍縮交渉で知り合った同志は、終戦直後でも、比較的友好的な交流があったようです。

     日本で最高権力者として権勢を誇ったマッカーサーですが、最後はアメリカ大統領には適いませんでした。後に、朝鮮戦争での原爆使用の可否で意見が対立し、トルーマンによって解任されています。

     日本の中での最高権力組織は、もちろんGHQですが、これは正確には、GHQ/SCAPという名称でした。GHQは、General Headquartersの略で、いわゆる総司令部、SCAPは、Supreme Commander for the Allied Powers(連合国総司令官)の略です。マッカーサーは、両方を兼ねています。

     このGHQ/SCAPの下に、WGIPの主役となる、CIE或いはCI&E(民間情報教育局)や、G-2(参謀第2部)、CIS(民間諜報局)或いは、CCD(民間情報検閲支隊)、極東国際軍事法廷(いわゆる東京裁判法廷)などがあり、そして日本政府も、この一翼を担っていたわけです。

     CIEは、日本人を洗脳するために、どのように日本のメディアを操り、どのような情報を流すかを考え実行したわけです。その内容が、私が収集した原資料に繰り返し出てきます。これに対して日本人に知られたくない情報を日本人から隠したのが、焚書(占領軍にとって有害な図書の没収)や、報道の削除や禁止を定めた命令でした。

     しかし、いずれの場合でも、占領軍は、日本の一般人に対しては直接実行する方式ではありませんでした。日本政府や日本の報道機関を通じて実施した間接統治であったことが、この作戦の巧妙な所であり、多くの日本人は、それらの思想が、占領軍から押し付けられたことに気づかない。日本政府や日本人自らが行ったと錯覚させられてしまう。そういう巧妙な構造のもとで進められました。

    WGIPとは何か

     東京裁判と「日本=戦犯国家」という刷り込みは、どのように行われたのでしょう。前段でも触れましたが、WGIPは、占領軍が行った日本人洗脳作戦の中核をなすものです。そして、そのなかで最優先かつ最重要な案件が、極東国際軍事裁判(いわゆる東京裁判)です。

     そのことは、最初に紹介するCIE文書にも-まだウォーギルトインフォメーションプログラムという言葉はこの時点では使われてはおらず「インフォメーションプラン(Information Plan)」となっていますが-出てきます。

     まず昭和20(1945)年12月21日付で、GHQ/SCAPから出されたものと思われる、CIEの局長あての文書をご覧下さい(写真(1)(2)と英訳)。

     これは、日本の占領初期に出されたものです。非常に基本的ですが、その後の作戦の主要部分の根幹を示す重要な文書です。その3ページ分の英文の全訳を示しました。下記にその趣旨を説明します。

     この文書の原文には、各ページの上下に、極秘(Confidential)と表示されていて、日本人には見せたくない文書であることを示しています。

     WGIPには、積極的に日本人を洗脳する作戦と、アメリカにとって都合の悪いことを糊塗する作戦の二つの側面がありますが、この文書では、積極的に日本人を洗脳する作戦の基本が書かれています。

     この文書は、I、II、IIIの3部からなっており、第I部は、日本の戦争犯罪を定義したものであり、極東国際軍事裁判(東京裁判)における、戦犯訴追の基本をなす、非常に重要なものです。CIE文書の始めに出てくるということは、東京裁判が、WGIPの1丁目1番地であることを示しています。

     ここで述べられた、BおよびCは、それほど不当な内容ではありませんが、Aに書かれていること(いわゆるA級戦犯の訴追原因)は、非常に問題があります。これは、一般に事後法で裁いたと批判されていますが、反論する人は、おそらく1928年のパリ不戦条約(Pact of Paris)、別名ケロッグ=ブリアン条約(Kellogg-Brian Pact)を持ち出してくると思われます。このパリ不戦条約も考慮しながら、このA項を考察、批判してみましょう。続きは月刊正論5月号でお読みください

    関野通夫氏 昭和14年神奈川県鎌倉市生まれ。39年、東京大学工学部航空学科卒業後、本田技研工業に入社。フランス、イランなど海外駐在が長く、米国ではホンダ関連法人の社長を務めた。平成13年に退職。実務翻訳に従事。

    続きは、こちらに
    http://sigin.sakura.ne.jp/IkiRenaissance/ikihtm/WGIP1.htm

    ー 締め括りの文 ー

    江藤淳は、その著書『閉ざされた言語空間』のなかで、次のように書いています。《前掲のCI&E文書が自認する通り、占領初期の昭和20年から昭和23年に至る段階では、”ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム”は、かならずしもCI&Eの期待通りの成果を上げるには至っていなかった。

    しかし、その効果は、占領が終了して一世代以上を経過した近年になってから、次第に顕著なものとなりつつあるようにおもわれる。それは、換言すれば〈邪悪な〉日本と日本人の、思考と言語を通じての改造であり、さらにいえば、日本を日本でない国、ないしは一地域に変え、日本人を日本人以外の何者かにしようという企てであった》

    私が読者に望むことは、政、官、財、司法、教育その他言論界の多くの日本人が信じている俗説は占領軍によるWGIP作戦という日本人洗脳工作の結果だと理解し、一日も早く、そのマインドコントロールから脱してほしいということです。

    それなくして、日本人の精神的独立は達成できないと思います。

  2. azumaebisu より:

     知恵を絞れば、地方議会にも【外交政策】に意見を通す事が出来るのだ。という見本を目の当たりにしている心地がします。

     地方議会が、我国と國民にとって【如何に重要な存在】か思い知らされています。

    我々國民は、第二、第三の【小坪慎也】を輩出すべく地方議員選挙(市町村・都道府県議会選挙)も、国政並みに重視して、気になる候補者を発掘→選挙事務所にその公約を確かめるといった【自分から情報を取りに行った上での投票行動】をしなければ、国益を損ないますね…

     地方議会選挙…余りに軽視し過ぎていました。改めます。

  3. 金 国鎮 より:

    北朝鮮は共産主義国家ではない。
    金日成一族が支配している部族国家である。
    彼らは戦前満州で抗日運動をしていたという、その通りだがその実態とは何だろうか?
    少数の兵力で圧倒的な火力を持つ関東軍に立ち向かうのは物理的に無理である。
    彼らが何らかの力を誇示できたのは1932年の満州国成立までである。
    指導者の楊隋宇は旧日本軍に殺害された。
    彼は中国共産党に行かずソ満国境も超えなかった勇気ある指導者だ。
    彼の努力は今も中国東北の漢族・満州族・モンゴル族・朝鮮族に受け継がれている。

    日本は戦後70年もこれを無視してきたが拉致被害者で動き出してきた。
    日本の政治といってもアメリカの政治とは独立できない状態だ。
    北の政治権力と対峙した関東軍・朝鮮軍の関係者を日本の政治は戦後、今も排除している。
    天皇・皇族・旧日本軍そして朝鮮人・台湾人だ。
    北の政治権力が対峙しているのは日本の政治権力のように見えるが彼らは戦後の日本の政治を
    支配している官僚・大手メディアには何の関心もない。
    もし今の日本の政治に戦前の旧日本軍の権力に直接関係する人たちがいれば
    話は全く異なる局面を迎えただろうが、日本と日本人は今もおれを無視している。
    その引き換えとして北はアメリカとの直接対話を主張してきたのは正直といえるだろう。
    小泉の話等北にとってはどうでもいい話だ。

    北の政治権力とつながる人たちが中国東北に今も少数生きているだろうが彼らは
    戦前抗日運動に参加してきた勇気ある人たちだ。
    日本の政治は今も彼らを無視して拉致被害者の話を続けている。
    日本と日本人は戦前の日本に繋がる日本人・朝鮮人・満州人・漢人・モンゴル人を今も無視している。
    自由と民主主義とは結構な方便である。

  4. ミカンの実 より:

    小坪議員、今日街に行く用事があるのでWILL買いますね。なければ注文します。

  5. autumn ripple より:

    常々疑問に思っているのは、何故未だに朝鮮総連があるのかという事。以前に窓口だから的な論をどこかで見たことがありますが、全く役に立って無いというか単なる敵対、スパイ組織ですよね。あれは何とかならないんですかね……?

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