パラオの豆知識
博士の記事に感激してのパラオ旅行。慰問が最重要の目的だが、他にも興味はあった。実際に現地を訪れることで、「え?」と驚く豆知識もたくさんありました。
※特記
本エントリは、5年前に私が書いた原稿です。かつて定期発行していたSNS-FreeJapan第四号「主権と領土、国家観」(平成22年12月1日発行)より、「政治に向き合う(特別編)パラオ旅行記」を転載、後半にて一部を追記しております。
本エントリは、
【画像あり】小坪しんやのパラオ旅行記1?ペリリュー島
小坪しんやのパラオ旅行記2?失われていた修身教育と原因
に続く、旅行記の3になります。
お読みでない方は1、2も併せてお読みください。
元原稿が紙媒体のためスペースに制約があり、豆知識編は相当スリムに書いておりました。それでも絶対、削り落としたくなかった部分でした。
記憶を辿りつつ、文章を補っております。
3稿で完結ですが、撮りためた写真が出てきた場合は何か書くかもしれません。
新婚旅行の写真は、私の好きな戦車などを除き、どこかに行きました。
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パラオの豆知識
■気象庁がない。
まさに台風が発生する海域である。あまりに天候が変わりすぎる。仮に計算の限りを尽くしても、把握することが不可能なのではないだろうか。ゆえに気象庁はなく、当然天気予報はない。遠くを見たり、風で天気を察するようだ。
※ 五年後のいま、追記。
まさに赤道周辺と言いますか、高気圧や低気圧が誕生する場所にある国です。ここで意外に思うというか、私が受けた衝撃とは、衛星を用いた天気予報とは万国共通ではないのだという点。
日本の場合は、迫りくる熱帯低気圧などを予測して、雨だ晴れだと分析するわけです。この手法が通用しない。
もしかしたら海面温度などを測定すれば可能なのかも知れませんが、気象庁がない、そして天気予報もない。ない生活とは本当に変わったもので、明日の天気も週間天気もないわけですから、天気に準拠したスケジュール立案など不可能なのです。
・・・それはそれで、いいものだな、と思いました。
生活があり仕事があるとなると、やはりあったほうが便利なのでしょうが、天気予報のない生活、受け入れる生活も悪くはないのだろうな、と。
パラオに最も癒された点であったように思います。
※特記
パラオにて、風を読み、海を見て明日を読むように。
与えられた情報に依存せず、自ら分析し組み立てて歩を進める、
明日どう転ぶかわからぬ政局を読むに、この感性は意外に私たちに近いのかも知れません。
■パラオの歴史
いわゆるオーパーツのようなものが散在する不思議な島。研究によれば、約四千年前から人が居住していたらしい。ただし、その詳細は一切謎である。なぜなら、そもそも研究や調査がほぼ行われていないため。代表的な例で言えば、相当に大きなピラミッド的なもの、またフェイスストーンという人の顔を模した大きな石細工。石のモノリスもある。なんの目的で、誰がどう加工したかは一切不明だ。不明だが、興味もないようだ。
少し悲しい歴史になるが、パラオは侵略され続けた国である。16世紀にスペインの植民地に。天然痘が持ち込まれ、9割の人口を失う。1899年、スペインよりドイツに売却。植民地になる。教育は一切行われなかった。第一次世界大戦で日本がドイツ守備隊を破り、日本の委任統治領となる。以降は、前頁の博士の記事に詳しい。これだけ変われば、もう何が何やらわかなくもなるだろう。
いろいろなもの、歴史と伝承が喪失してしまっている。ただし、国家観を抱くに、それを必要としない国なのかも知れない。
歴史と伝統を持つ日本が、本当に素晴らしい国だと思った。わからない国もあるのだ。かつて日本を受け入れ、統治がうまく行った理由は、ここにあるのかも知れない。
※ 五年後のいま、追記
謎のものが散在するパラオでした。どうやって渡ったのだろう、とか。生物学上の分類でいうところの「人類」がパラオで自然発生したのでなければ(それは学問としての歴史を紐解くまでもなく否定されるのでしょうが)どこかから渡ってきたのです。
交易範囲はどうか、手段はどうであったか。謎のモノリス、本来は目的があったはずだ。一切の歴史や過去が断絶されてしまったパラオ。
私は非常に興味があったのだが、どうもパラオの方にはその興味が(私たちと同じようには)抱かれていないように感じました。そして私は、欧州による植民地化により失ったことをとても悲しく思ったのです。
私は思ったのですが、どうもそうは感じられませんでした。それは教育を失ったからなのか、もともとの国民性によるものなのかはわかりません。
ただ、事実を事実として受け入れようとしました。
その上で、パラオには明確に国家観があるように感じたのです。
保守という思考パターンに固まっていた、若い私は、歴史や伝統に準拠しない国家観が存在しうることに驚愕を覚えたのです。おれは大酋長という制度や(米国からの)独立に際しての苦労なども関係あるのかも知れません。
日本において我々が先人から引き継いだ、文化や伝承、文化財を大切にしたいと思いました。
■変わった口伝
パラオの神話で変わったものがある。神様は、クモなのだ。雲ではなく、蜘蛛。これは、かつてパラオでは、妊婦が臨月を迎えると、腹を割いていた歴史によるそうだ。妊婦は命を落とすのだが、なぜさばくのか理解に苦しんだ。
実は、パラオには大型哺乳類がおらず、「自然分娩」を知らなかった。そのまま安静にしていれば、出産できるとわからなかったようなのである。
ある時、妊婦の腹に蜘蛛が乗ったそうだ。よっぽど大きな蜘蛛だったのか、おかげで腹を切れなかった。そうこうするうち、出産する。自然分娩の発見である。今後、命を落とさずとも出産ができる。ゆえに蜘蛛は神になったそうだ。切っていたのは事実らしいのだが、それがいつまで行われていたのかは定かではない。
※ 五年後のいま、追記。
日本においては祭囃子や神楽による口伝、そのようなものでありましょうか。伝承されている以上、いつまでかはわかりませんが、実際にあったのでしょう。毎回毎回、帝王切開していた、ということでしょう。
ただロマンのない理系としては、必ずしもそうではなかったと思うのです。男性と女性がおり、妊娠したとします。
「1+1 → 1+1(+1)」になる、理系的には理解に苦しむ謎の計算式が出産でありますが、ここで妊婦を帝王切開してしまった場合、計算があわぬのです。設備も整わぬ中での帝王切開、母体・新生児の生存率は決して高くはないはず。そうすると、「1+1 → 1+1(+1)」という理解に苦しむ計算式が成り立たず、人口が減っていくはず。これは不思議、本当に不思議。
いや不思議と書きましたが、本当は不思議でもなんでもなく、腹を切られる前に脱走して逃げいていたのでしょうけど。えっと、もし私なら逃げるからです。
また、蛇や蜘蛛でありますが、人類は自らの身体の仕組みと異なるものを恐れるようです。その畏怖が神となることもあるでしょうし、欧州のようにタコが悪魔となることも。ここは万国共通なのだと思いました。
ちょっぴり思ったことは、口伝に残るほどですから、帝王切開されまくった女性も相当数がいたと思いますので、かわいそう、、、と思ってしまいました。まさに「ところ変われば」でございます。
■パラオの動物
ガラパゴスのような島だが、のち植民地・統治領の変遷に伴い、動物も増えていく。ペットであったカニクイザルが脱走し、大繁殖。パラオの嗜好品の実を食い荒らすなど苦労している。また野生のニワトリが多数いるが、木の上で寝るそうだ。なぜか鳴き声が非常に下手。相互に比較し練習しないとうまくならないのかも知れない。
ただし、育てようと努力している牛などは一切育たず、非常にやせ細っていた。なんというか、いろいろなものがのんびりしている。言葉で書くと、少しギスギスした政治状況や歴史があるが、現地にいると「パラオだからいいか」と憎めないのである。
博士に報告をしたが、やや残念そうであった。電話で約束。「パラオが再度、親日国となるように。」共につぶやく。「日本は毅然とあれ!」と。
※五年後のいま、追記。
鶏の鳴き声は、本当に下手くそなのです。自信まんまんでコケコッコー!と鳴く、いわゆる日本の鶏とは違い、歌詞を忘れてあがったかのように、「これでよかったっけ?」という感じで、、、。
もしかしたら種類が違うのでは?と思いましたが、聞くところによると日本統治下で持ち込まれた(そして脱走)そうで、完璧に同じ品種のようです。
ガラパゴスという言葉は、昨今否定的に用いられる場合が多いのですが、まさに「閉じられた世界」ゆえ起きたことなのだろう、と。鶏の下手くそな鳴き声を聞くたび、ここは島なのだと痛感させられました。
カニクイザルにも相当に困っているようですが、困っているようであまり困っていないようにも感じました。そして一生懸命、育てているはずの牛はまったくダメ。。。
あの時、「政治家になったらパラオに農業支援(主に技術)をしたら喜ばれるかもなぁ」と感じました。日本から、ネットを通して見えてくる姿は、国旗の話とペリリュー島、そしてアンガウルばかり。実際はそうではない。それが知れたことが何よりの収穫だった。
※ 極めて私的な報告になりますが、昨年六月、結婚しました。新婚旅行は、どうしてもパラオがよかった。嫁は他の選択肢もあったろうに、快くパラオ行きを許してくれた。
数日しかない滞在期間において、一日を慰霊にあてることを許してくれた。面と向かっては言えないが、強く感謝している。ありがとう。追記になるが、新婚旅行は新婚旅行として楽しんでいる。実地レポートは、観光の中において、また移動中など地元住民などとのコミュニケーションを通してまとめた。
※五年後のいま、追記。
さらっと書いてはいますが、前項2で触れたように(新婚さん用の)ディナーがあるにも関わらず「そんなものよりスパムビーフだ!」とバクバク食べて怒られたり。(なぜ怒っているかは当時はわからなかった。)
あまりにしつこいので、嫁さんが折れただけだろうと思っていたのですが、2を公開した際、「行って良かったと思うよ」と言っていました。そして、どうも海も見ていたようです。(私は覚えていませんが。)
上記の文章は、五年前に付記していた感謝の言葉なのですが、半分以上はウソです。新婚旅行は新婚旅行として楽しんだと書いておりますが、私は確実にパラオ探索に全力を傾けており、90:10、ともすれば99:1ぐらいの比率でしょう。・・・いま怒っていた理由が少しわかりました。
<最後に。>
一見、万能に見えるネットツール。googleにて検索すれば、あたかも全ての情報が入手できたかのように錯覚させられます。
しかし、そうではありません。
日本からネットを駆使してパラオを知ろうとすると、国旗の由来、ペリリュー島、そしてアンガウル。わかってもこの程度でございます。鶏の下手くそは鳴き声はわからないし、カニクイザルに手を焼いて困る表情も知り得ないし。。。
便利な箱、なんでもできそうな板が伝えるのは
物事の表層に過ぎないのです。
知るとは、その中身を知るとは、もっと別のもの。
きっとそこに行き、同じものを食べ、同じ空気を吸って
そしてウロウロして、そこらへんの人に話しかけ、
ダラダラ過ごして、その上でぼんやり見えてきたもの。
そこに「知る。」があるのだと思います。
関連
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【パラオ】日本軍の沈没した船に、中国国旗
こちらにも現地に行ったゆえの思いを綴っております。
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コメント (頂いたご意見は、他SNSに比較し最優先で目を通しております。)
時々、お邪魔しています。
毎回、楽しませていただき、感謝しています。
確かに、ネット検索では満足は得られませんね。
ご健康に気をつけられ、ますますご活躍ください。
小坪先生、こんばんは、毎日、一度ポチッ!とブログランキングボードを推しに、ほうもんさせていただいています。
今日の、パラオのお話も眼から鱗(それも特大!)満載でした。
気象庁がないことにも驚きました、ま、高気圧、低気圧が発生する現場ですから、予報する暇もないのかもですが。
それと、私が興味をひかれたのは・・
これです→フェイスストーンという人の顔を模した大きな石細工。石のモノリスもある。なんの目的で、誰がどう加工したかは一切不明だ。不明だが、興味もないようだ。
イースター島のモアイのような感じなのかな?等と妄想をふくらませていました。現地の人々が興味がないというのが、ちと、残念ですね。
追記:
それにしても、パラオに新婚旅行にいかれた奥様、本当に素晴らしいですね。
これからも、末永く仲良く!していただきたいとおもいました。
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これは何でしょう、司法関係はかなり劣化してますね…パラオ関係だったので
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やはりこれが原因でしょうか??
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