【対中人権決議】ウイグルの状況を懸念。参院にて採択【目出度いと思った人はシェア】

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まずはよかった、と述べたい。
骨抜きだ、(中国への)配慮だ等々のご批判もある、しかし私はそうは思わない。決議そのものが何がしかの仕事をするわけではなく、通しさえすればなんでもいいとは言わないが、現場からあがっていた声は入管難民法の政令の改正であったり、かつては経済安全保障法制、いまはセキュリティクリアランス等、付随する「実効性ある施策」が山のように残っている。

積み残しとなっていた参院決議が残り続ける状況は、咽に刺さった骨のようであり「とりあえず通って欲しい」という思いも非常に強かった。

記事によると『日中関係に配慮して中国を名指しすることは避けつつ、』とあるが、同じく記事中には『決議は、チベットや南モンゴル(内モンゴル自治区)、香港なども挙げ、「信教の自由への侵害や強制収監をはじめとする深刻な人権状況」に言及。』ともある。

名指しを避けた・避けない、それが配慮にあたる・あたらない以前に、これはどう見ても中国に関係のあることであって、「配慮しました!!!」「めっちゃ配慮しています!!!」とは言えない。

国会の決議とは、国権の最高機関である国会において示される”国家としての意思”である。決議そのものが仕事をするわけではないとは述べましたが、衆議院・参議院の両院において決議がなされたことを心から嬉しく思います。

与党と立憲民主党、日本維新の会、共産党などの賛成多数で採択した。
ウイグル国会議員連盟をはじめ、採択に向けて努力して頂いた、全ての政党に、そして全ての先生に深く感謝いたします。
また、かつて事務局長を務められていた長尾敬先生にこの場を借りて深く御礼申し上げます。

本稿では報道情報の紹介などをまとめます。
当職の所感としては、(様々なご意見ありましょうが)かなり評価している個所もあり、狙っていたワードの記載もありました。また、明日以降、「本当に公明党は抵抗勢力だったのか?」について、明示的に誰でも判断できる”証拠”をアップします。

 

 

 

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(OGP画像)

 

 

 

 

報道の紹介
以下、時事通信になります。

 

対中人権決議を採択 ウイグルの状況懸念―参院

 

 参院は5日の本会議で、中国・新疆ウイグル自治区などでの人権侵害に懸念を示す決議を、与党と立憲民主党、日本維新の会、共産党などの賛成多数で採択した。日中関係に配慮して中国を名指しすることは避けつつ、「国際社会が納得するような形で当該国政府が説明責任を果たすよう強く求める」と訴えた。

 決議は、チベットや南モンゴル(内モンゴル自治区)、香港なども挙げ、「信教の自由への侵害や強制収監をはじめとする深刻な人権状況」に言及。衆院が同様の決議を採択した2月以降の動きを踏まえ、日米両国や先進7カ国(G7)などで「懸念が共有された」と盛り込んだ。
 日本政府に対しては、全容把握のために情報収集を行い、国際社会と連携して監視・救済のための「包括的な施策」を実施するよう求めた。

 

 

 

 

決議の本文

現在、資料としてネット上に公開されていないため、web上に公開されていることを確認してのち紹介させて頂きます。

(しばしお待ちください。)

 

 

 

決議について
正直に言えば、「骨抜き」とか「中国への配慮」には当たらないと思う。
それがゼロだとは言わないが、よく頑張ったんじゃないか?と評価したい。

特に評価したい部分が「日本政府への要望」だ。

>全容把握のために情報収集を行い、国際社会と連携して監視・救済のための「包括的な施策」を実施するよう求めた。

 

記事においてもわざわざ「」で「包括的な施策」とある。
大切なのはここだろう。

 

日本国は、スパイを持たない。
よって国外での情報は外務省が持ってくるはずなのだが、当該国との関係が悪化したり、または当該国が隠そうとした場合には知る術がない。これは認めたくもないが、厳然たる事実である。我が国は、国外における調査能力を有しておらず、事実認定の権能を政府としては有していない。

このあたりはジェノサイド認定の可否という部分で、ネット上の議論とリアルの政治の動きに乖離もあった。いまはこのことを述べるインフルエンサーは、ほぼいなくなっている。

すでにJPAC(対中政策に関する国会議員連盟)においても、自民党のみならず主要政党の党首クラスまでもが「我が国には、国外での調査力がないことは理解しているが・・・」と明確に枕詞を置いた上で議論をしている。これが現実です。

 

私は、国会決議というのは「世界に対して、また中国に対して」というメッセージも無論あろうかと思う。あって然るべきだ、我が国の覚悟を示すという意味では。しかし、これはあくまで国会の決議であり、決議が「拘束力」を持つならば、つまり効果を発揮する主たる対象は「日本政府」であることも述べておきたい。つまり、実利という部分は、政府を対象にした部分になる。

 

このような活動を続けてきたので、かなり早い段階から方針については把握していた。というか、私たちも要望活動に動いており、その際にある程度の話はしています。それが採用されたとは言いませんが、先方の反応などから「こことここはいけるな」ぐらいの手応えは持っていました。

相手は、公明党の参院国対委員長です。現職の本人です。
日本ウイグル協会も同行しており、私が直接の折衝にあたりました。
その際の動画も実は存在しています。

 

私たちの思いとしては、まずもって事実認定論に固執しても話が進まないので「国連でこのように報告されていますよ」等と、日本政府を主語としての認定ではなく世界の動きとして論を進め、

その上で強く求めていたのは「現行法の範囲内でも構わないから、弾力対応」(念頭には入管難民法の政令の改正などがある)を求めたというものです。

このあたりは、特に事実認定に関する法的なロジックの相互認識においては共通の理解も得られたと手応えを感じており、踏み込んだ議論もありました。公明党としては(反対というよりも)むしろ賛成という立場を明言していた。それを信じる信じないはあると思うので、それは今後アップする動画をご覧ください。
(※ そうなるだろうから相互に確認のち撮影したものがある。)

 

 

となると、重要になってくるのは「対中国」であったり、「世界に向けてのメッセージ」だけではなく、政府に向けての要望内容がどの程度、具体的か?という部分になってくる。
そのあたりが集約されたのが下記のフレーズだと理解している。

>全容把握のために情報収集を行い、国際社会と連携して監視・救済のための「包括的な施策」を実施するよう求めた。

 

・包括的な施策
この言葉はいい。いま苦しむ在日ウイグル人や帰化済みの元ウイグル人にとってはかなり助かるフレーズではないか。例えばウイグルから日本に留学している学生たちは、留学ビザで日本に滞在している。退学してしまえばビザは切れ、合法的に我が国に在留することができなくなる。しかし本国からの送金は途絶え、かつ学生は長時間のアルバイトもできない。外国人向けの奨学金制度などを探してきたり、個別対応をはかってきたけれども(実際に資料化なども行った、ネットにはアップしていないけれども。)限界があった。

また、そもそもウイグル人が誰か分からない。チベットやモンゴル人も同様なのだが、すべて中国籍にカウントされており、”新疆ウイグル自治区”と中国が称する地域からの入国者であることは、在留カードには記載がされていない。よって、地方自治体ベースでは中国人とウイグル人を住基ネット等で判別することが不可能である。これは地方が見えないということは、日本国としても見えないということであり、ウイグル国会議員連盟の協力のもと、一般質問を模した方式で官僚とも折衝させて頂き明確に事実であることがすでに明らかになっている。

他にも帰化やビザ延長などなど、多種多様な陳情があり、現行法制下であっても「弾力対応」で改善可能なものもあるけれども、そのハードルは高かった。

 

日本政府に対しては、全容把握のために情報収集を行い、国際社会と連携して監視・救済のための「包括的な施策」を実施するよう求めた。

包括的な施策の中身を私が個人的に決することはできないが、この定義はそのような案件も内包すると信じる。より正確に言えば、私たちはその主張を行ってきた経緯があり、かつ資料も存在している。よって、このワードについては今後、「国会で決議されたように、包括的な施策として・・・」という武器として利活用していきたい。

すでに要望しているものの範囲内になろうかと思うけれども、このフレーズは大きな前進だと私は思っています。

※ こういうものは、採択後において無尽蔵に定義を追加できる性格のものではない。よって、今から新規に使うというよりも、既提出済みの要望に適用されるという認識がモアベターだと思う。そしてすでにかなりの事例を報告し続けてきたため、地方議員たちは相当に多くの武器を持っている。

 

 

 

今日は書きかけのままアップ。

のち決議本文を公開し、私なりの評論を加えたいと思います。

 

 

 

 

 

通った。

 

正直に言えば、自民党関係者からは12月は無理だろうという声もあった。

 

日本ウイグル協会と地方議員の会は諦めなかった。

 

正直、断念に近い空気(来年の採択)が与党内にも在った時期はある。

 

地方議員および協会が、公明党にアプローチを始めたのは、その情勢下で赴いたものである。

 

それが決め手になったとは言わないが、一部の先生は諦めなかったんです。

 

 

 

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コメント (頂いたご意見は、他SNSに比較し最優先で目を通しております。)

  1. 生え際 より:

    おめでとうございます。

    包括的な、という言葉は良いですね。
    個別に限定されていないからこそ、現時点でなく後に起きた事態に対しても柔軟に対応できる可能性のある、本当にいい言葉だと思います。

  2. BLACK より:

    決議に賛成してくださった全ての政党様
    賛成してくださった参議院議員の先生
    長尾敬先生
    日本ウイグル協会様
    ご尽力くださった地方議員の先生
    ご尽力くださった全ての方々
    一国民として心からの感謝を申し上げます。

    以上 文責 BLACK

  3. Autumn ripple より:

    内容は実質名指しですね!
    ところで、NHKソースでは賛成に国民民主も入っていました。与党、立憲、維新、共産まで書いておいて国民民主は「など」に入れているあたりに報道の悪意を感じました。
    予算に賛成したのが余程気に食わないのでしょうかね……?

  4. 神無月 より:

    駆逐艦隊の長年の苦労が報われて、嬉しく思います。

    決議に香港の名が入っている事に、意味深を感じます。

    米国政府は、対中国に対して厳しい対応を押し進めていますね。
    それに気付かない親中議員や経済人は、米国からきついお灸を据えられ事は目に見えています。

    韓国のような、バランス外交などと呑気なことを言っていますと、日米同盟にヒビが。

    米国は曲者ですが、中国も長い歴史を観れば、紆余曲折の曲者でしょうか?
    中国のゼロコロナ政策に不満デモを誘導したのは誰?

    台湾のTSMC生産工場を各国への誘致に急いだ事も、有事の前触れなのでしょうか?
    .

  5. ロード より:

    御目出度うございます!
    今までは調査能力がないから事実認定できないと逃げていたけれど、
    これからは信頼できる国々の情報を収集して、迫害、弾圧の認定しますね(既に認定済み?)、ということでしょうか。
    与党公明党、立憲民主党、日本維新の会、共産党なども同意したということは素晴らしいことですね。

  6. 櫻盛居士 より:

    **********************************************************************
    共産党は2016年9月13日からの警告を無視し続けましたね。
    ならば、下記は決定事項と承諾したものと見做します。

     ・『テロを利用する共産党』
     ・『テロリストの味方である共産党』
     ・『テロに屈する共産党』

    **********************************************************************
     
     
    この決議に関しては各党拒否出来る訳も無く、そこを突いて落とした部分もあるのではないでしょうか。
    パターンとしては真の人権御花畑タイプ、普段人権をぶん回して居る関係上、拒否すると面子が立た無く成るタイプなど、様々なパターンがあるでしょうが、人権、兎角外国人の人権である以上、拒否出来無かった所を巧みに攻めて落とした猛者が居るのでしょう。

    もう一つは、普段我々保守層が売国奴だと感じて居る連中に、普段の行動や発言が売国に繋がると言う意識が無いのでしょう。
    日本と言うお山の大将に成りたいが故に、自分では巧みに外国を利用した気に成って居るが、実態は利用されて居る事に気付いて居無いので、こう言う時に中国に噛みついて見せたりもするのでしょう。

    何れにしても結果オーライには違いなく、ここを調整して纏めた先生方のネゴシエーション能力の高さを実感します。
    こう言う時は、素直に自民党政権の技量が現れ易いと感じます。

    とは言えこの決議は足掛かりに過ぎませんから、実際はこれをどう使うかと、その柔軟性でしょう。

  7. azumaebisu より:

     先ずは重畳です。【拉致被害者バッヂ】に続き成果を上げて下さいました。小坪市議並びにスクラムを組んだ関係者各位に深く感謝申し上げます。

     これで、少しは【国際的に潰された我國の面子】を回復出来ましたかね?

     それと、【我國の國会の意思表示】ですので、小坪市議が指摘された様に、幾ら【媚支那派の政府要人≒林芳正の如き碌でなし】であっても、同じく与党議員の媚支那にも、「睨みを効かせる事が出来る。」事になりますね。
     
     小坪市議には申し訳ないですが、私は【公明党の媚支那派振り】を長い事見せ付けられ続けていますので、今一つ『信用しておりません。』
     山口代表の如き【媚支那派議員】が幾多り居るかも分かりませんので、警戒を解く気になれません…

     これは、自民党【媚支那派議員】にも言える事でして、例えば河野太郎の如きを挙げれば贅言を要しないでしょう。

     これは、我々自由主義日本國民にも、【立法・行政に携わる媚支那派議員連中】に対する牽制の武器が与えられた事も意味するのでは無いでしょうか?

     今迄の様に「気軽に媚支那的行動を起こしたら、我々自由主義日本國民から『決議は如何した?!無視するのか?』と大騒ぎされて炎上する」かも知れません。

     この決議、我々にも【有効に活用する手段】を考える【自國防衛の方法】を考える楽しみになる様な気がしています。

  8. ta より:

    「自民党のみならず主要政党の党首クラスまでもが「我が国には、国外での調査力がないことは理解しているが・・・」と明確に枕詞を置いた上で議論をしている。」
    下積み大事。
    これが常識となった上で、変化が起きると信じます。

  9. 甲州保守 より:

    お疲れ様です!
    今までは挑戦権もない状態だったことを思えば、相当に巨大な一歩
    すべてはここからですね

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