月に挑む、かぐや姫の物語・宇都宮鎮房

 

 

かぐや姫の話をする。
最近、この話ばかりを思い出す。
あれは「力の違い過ぎる異世界」の話であるが、異国の王族の話なのだと思う。
政治の話のようにも思うのだ、国家と国家をまたいだ、壮絶な。

そして、とても悲しい物語。

 

 

 

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(OGP画像)

 

 

 

 

かぐやの力
私がそうであるように、
彼女は、歪な存在であった。

だけど、
とても幸せだったのだろう。

そして、
とても幸せだったのだろう。

竹取の翁にも、帝の寵愛も。
地球での生活も。
何もかもが、彼女の愛したものだ。

きっと、彼女は。
手違いで地球に舞い降りたのかも知れないけれども、
選んでその地に降り立った、自らの意思で生まれ育ったのだ。

 

 

 

鎖と、歪み。
だが、彼女という「歪み」は、
彼女が愛する世界を、幸せにすることはなかった。

力の差、立場の違い。
彼女だけは強烈な鎖につながれていた。
それは立場というべきか、能力と言うべきか。

月という、強大な力。
いつかは「戻る場所」が約束されていた彼女は、
その鎖から逃れることはできなかった。

なぜならば、その「鎖」という制約こそが、
彼女自身の力の源でもあるからだ。

 

私だって、政治だってそうだ。
例えば組織を動かす、肩書きを持つ。
力は増すが「厳格なルール」の隷属下に置かれる。

歪みと言えるほどの強い力は、
彼女にとっては縛りであり、ルールでもあった。

 

帝の軍勢は、瞬殺される。
それは、虐殺と言ってもいいレベルであったのだろう。

彼女は、自らの存在をどのように思ったのか。
望んで育った地球、愛した者を不幸にして地を去った。

悲しみに暮れたとて、かぐやは、かぐやなのだ。
このことに苦悩したように思う。

 

 

 

かぐやの選択
泣くばかりの彼女は、果たして正しかったのか。
彼女自身にも「力」はあったはずで、
それは地球においては「存在自体が歪み」と言えるレベルであったのだろう。

だが、月の軍勢と比較すれば、多勢に無勢。
どうにもならぬ戦力差だ。

 

宇宙戦艦ヤマトは、たった一隻でガミラスの何万という艦船と渡り合った。
だが、あれはアニメであり、史実では護衛艦隊をつけたが、もろともに海の藻屑となっている。
その悲しみをハッピーエンドにした物語なのだから。

 

抗しきれぬ力の前に、
彼女は、ただ泣くばかりであった。

 

判断の遅れは、帝の軍勢の全滅を招く。
かなうはずもない、国力の差を、その差すら知らずに兵士は散った。

かぐやは、選択を誤った。
地球を愛したからだ。
その地を離れたくなかったから、だ。

政治における判断の遅れは、
往々にして不幸な結末を招く。

 

 

 

月と、かぐや姫
推測にはなるが、かぐや姫自身にも戦闘力はあったはずだ。
月の軍勢に対し、彼女は、彼女だけは、抗する力を有していたはずだ。
泣くだけの彼女は、きっと最初から諦めていた。

現実は、アニメではない。

 

ゴムボートの中に、一隻だけ駆逐艦が混ざっていれば最強であろう。
歪みどころではない戦力差だ。
これがかぐや姫の構図だろう。

月の軍勢、原隊の規模。
弩級戦艦2隻、戦艦6隻、重巡8隻、軽巡15隻、水雷戦隊30隻。
正規空母4隻、軽空母6隻。

 

駆逐艦 かぐやに、原隊より指令が入る。
「原隊に復帰せよ」
「我が指揮下に入れ」
「発砲、準備。」

 

物語のかぐや姫は、ただ悲嘆にくれるばかりであった。
判断を躊躇い、最後の時間を楽しんだ。
結果として、死屍累々。

 

かぐや姫は、原隊に弓をひくことは、しなかった。
月の艦隊に、挑むことはしなかった。

 

 

 

正しい選択とは何か
ベストな選択は、さっさと月に帰ることだったのではないか。
そうすれば、被害を抑えることはできた。
彼女を愛した者たちを、彼女が愛した者たちを、犠牲にすることはなかった。

ただし、この選択はできない。
それは、機械になりきれていない、人の心が邪魔をするからだ、そういう物語だからだ。
月の都を捨て、地球を愛したゆえ、だ。

 

次点の選択。
月の力を捨てる。

政治に例えれば、組織と立場、肩書きの全てを捨てる。
多数の名刺、人脈が私を護る盾であり刀。
名刺を全て破り捨てる。

それは事実上の武装解除であり、鎧を脱ぎ捨てれば
瞬間的に彼女は死んだだろう。

この「次点」の道は、地球で平穏に暮らせる前提での話だが、
彼女の追っ手を考えると「捨てる」=「自殺」というプラン。
選択肢としては有り得ない。

 

帝の軍勢と共に戦う。
彼女は、あの時、戦っていない。
正直、無駄であったからだろうが、共に戦う道がなかったわけではない。

この選択を、私は選ばない。
守りたいものが何かを考えれば当然であろう。
宇都宮のようになる。

 

 

 

月に挑んだ、かぐや姫
私が、もしもかぐや姫であるならば、
月の艦隊に「挑む」という選択肢を選ぶ可能性がある。

照準は、そちらではない、と。
それが彼女個人としては見れば、自殺に近い道であったとしても。
全ての力を捨てる道であったとしても。

 

 

駆逐艦1隻でどこまで戦えるかなんてわからない。
だけどそれが雪風であったり、涼月であったならばどうだろうか。

※ 私の後援会の名は、涼月会である。
ある駆逐艦の名から。沖縄特攻より満身創痍で戻ってきた一隻である。

 

もしくは、あまたの戦闘経験が、駆逐艦かぐやを「イージス艦」に育てていたのならば。
勝てる戦いではないにせよ、一矢報いる程度のことは、できたのかもしれない。

 

 

 

宇都宮(城井)鎮房
押し返した瞬間、間隙をついての交渉。
どちらにせよ、彼女は様々なものを失う。
だが、「挑むこと」がベターに思えてしまうのは、この地が宇都宮にもゆかりの地だからかも知れない。

 

秀吉の指揮に従わず、独立を貫く。
敵の陣頭指揮にあたるは、黒田官兵衛の息子。
軍の規模も、比較にならぬ格差であった。

宇都宮は、中央に逆らった。
ゲリラ戦を挑み、ついには黒田すらも諦めさせる。

 

何度かの激しい戦いの後、
和睦として、婚姻関係となる。
つまり黒田すら、秀吉すらをも敵に回して粘り勝ちしたのだ。

 

物語の最後は、バッドエンド。
姫もろとも、惨殺される。
場所は中津城、奸計であった。

酒宴と偽り、貞房は謀殺。
謀略により離されていた家臣団は全員が討ち取られた。
娘の鶴姫は(結婚していたはずの)長政によって13人の侍女と共に、山国川の畔、広津の千本松河原で磔にされ殺害された。
(婚姻ではなく人質という説のほうが強い模様)
父の長房も、城井谷城に攻め寄せた黒田勢に殺害された。

かろうじて血脈は保たれるが、事実上、滅びた。
だが、中央に逆らい、一矢報いたことは事実である。
ここは宇都宮にもゆかりの地。
(私は血縁関係にはないが。)

 

 

宇都宮氏を思いつつ、歌詞を読みながら聴く。

 

後日談もある。
黒田長政は、後継者の男児の多くを「なぜか」亡くし、
祟りのようなものに苦しみ続けるという。

 

かぐや姫。
彼女は、どういう道が正解だったのだろうか。

さっさと月に帰ると諦めてしまう道。
帝の軍勢と共に戦うという、宇都宮と同じ道。
もしくは宇宙戦艦ヤマトのように戦うのか。

 

かぐや姫の話。
政治に置き換えて読むと、ちょっと怖い。

そうそう、かぐやにとって、「彼女自身のみ」を護る道はあった。
月の軍勢と共に、地球を攻める道だ。
だが、彼女はそうはしなかった。

そうさせるだけの温かさが、きっとそこには、あったからなのだろう。

 

 

 

 

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  1. medakanoon より:

    月に挑む、かぐや姫の物語 かぐや姫の話をする。 最近、この話ばかりを思い出す。 あれは「力の違い過ぎる異世界」の話であるが、異国の王族の話なのだと思う。 政治の話のようにも思うのだ、国家と国家をまたいだ、

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