荒尾市議会において、以下が採択されました。
感動してしまった逸話があります。
この採択の意味は本当に大きい、そして感謝してもしたりない。
もし、このエントリを読まれる地方議員の方がおられたら、同じ思いに胸が締め付けられるのではないでしょうか。
この感動を伝えるにあたり、議会の仕組みについて慣れていない方もいると思いますので、まずは解説から入ることをご容赦ください。
地方議会では、議会ごとに多くのルールがございます。
請願・陳情の取扱いについても各種あり、署名者が自著である自治体、さらに押印が必要な自治体。
住所・連絡先が直筆であることが必須の自治体、議長名の記載が必要な自治体。
細かく細分化していくと、テンプレート化してもかなりの数の種類が必要です。
他には、自治体内の者でないと審議しない自治体があったり、持参しないと審議対象にならない(郵送不可)自治体があったり、それらの様式を満たさねば受理も難しいのです。それらは審議すらなされません。
変わったところになると、上部の余白が2.5cm必要という自治体もございます。
なぜだろうと思い伺ってみると、ホチキスでとめるため様式がそうなっているそうです。
「荒尾市の場合は、私の陳情は受付不可」でした。
県外住所からの郵送であったため、審議がなされなかったのです、陳情であれば。
請願という制度も、上位互換であり(この取扱いも議会ごとに異なる)現職議員が「紹介議員」につかねばなりません。
荒尾市では、審議対象外となったはずの私の陳情について、自発的に紹介議員についてくださり、請願に格上げ。
本会議の採決にもちこみ、賛成多数で可決。
当たり前のことなのです、よくある話と言われればそれまでなのです。
良い内容の陳情があがった際、請願に昇格することも、確かにあります。
しかし残念ながらそれらは、選挙目当てで地元有権者におべっかを使うためであったり。
もしくは、なんらかの縁故関係や力関係が働いたり、あっても政治力に動かさるような場合ではないでしょうか。
その上で、申し上げます。
荒尾市の本件に際しては、私はなんら背景を知りませんし、何があったのか、そもそも紹介議員がどなたなのかすら存じ上げません。
(状況を伺った即日、すぐに議会事務局にお礼の連絡させて頂きました。)
これはまったくの、まったくの心からの思い。
皆さんは、動けるだろうか。
「この件はなんとかする!」と議員さん一人一人から力強いメッセージを頂きます。
また、資料を交換しあい一般質問にたってくださった例も多々あります。
しかし、議会自体がまるごと(過半数以上の者が)ここまでフットワーク軽く動いた例を、私は存じ上げません。
確かに「やれること」でありますし、聞いたこともある手法です。
応援する思いを持ちつつも「怖い」と後ろ向きになる先生もおられると、そんな胸中の思いを吐露されたこともあります。
私はそれが普通だと思いますし、無理に前に出てくれとも思いません。
こんな面倒な、そんな陳情に対し。
見ず知らずの、一期生の新人市議に、どうしてここまでしてくださったのだろう。
涙が出るほどうれしい。
何が喜びかと問われれば、練り上げた文章、陳情書の行間に込められた思いを酌んでくださったからに他ならないからだ。
これこそ政治であり、政策論争の最も美しい形であると強く信じる。
「赤旗」実態調査求める請願採択(朝日新聞)
荒尾市議会は18日の本会議で、市役所や関連施設などで共産党の機関紙「しんぶん赤旗」がどの程度購読されたり、党関係者らがどのような勧誘をしたりしているかの実態調査を市に求める請願について、賛成多数で採択した。
請願は、福岡県行橋市議の小坪慎也(無所属)が5月から全国の1741市町村と47都道府県の全議会に出している。同議員によると、九州での採択は初めてという。
請願によると、共産党の議員や元議員が勤務時間中の公務員に、赤旗の購読勧誘をしているとし、「公共施設での大量購読は、地方公務員法に定める『政治的中立性』に疑念を持たせかねない」などとして、職場での実態調査や是正措置を求めている。
荒尾市議会では、共産党議員らが「調査は自治体職員らの思想・信条の自由を侵し、憲法違反の行為を認めていることは議会の権威を崩してしまう」と反対したが、議員定数22のうち15人の賛成多数で採択された。
(村上伸一)
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素晴らしいですね!。送付後の結果を市町村別に見ると汚染度合いも見えてくるように思いますね。
hayabu3300様
コメントありがとうございます。
>素晴らしいですね!。送付後の結果を市町村別に見ると汚染度合いも見えてくるように思いますね。
これは私の力ではなく、その自治体にける「良心」だと思います。
本当にありがたいことです。
これは個人的に。。。
いつも、いつも、長いことお付き合い頂きまして、本当にありがとうございます。
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[…] 6月 さらに攻勢を強める。 陳情書を全国に発送したことが、産経新聞に掲載された。 【赤旗問題】全国の自治体に陳情書を発送【産経新聞に掲載】 また、懇意にしている友人市議らが一般質問に立ってくれた。 一部は報道にも載った。 【赤旗問題】立ち上がる同志たち。伊丹市(兵庫県)で一般質問・佐藤良憲市議(自民党)【産経新聞に掲載】 さらに、送付した陳情書が採択。 実際に調査を求めるに至る。 【赤旗問題】ありがとうございます!陳情書、採択! 【赤旗問題】荒尾市議会にて請願、採択【朝日新聞】 […]
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2014-06-18:平成26年第3回定例会(5日目)
◯島田 稔君 平成26年請願第6号地方自治体における政党機関紙「しんぶん赤旗」の勧誘・配布・販売について自治体独自での実態調査及び是正を求める請願。賛成の立場で一言だけ申し上げておきたいと思います。
先ほどから、「思想調査」であるとか、あるいは「思想信条」というようなことは、私どもは委員会でも一切言っておりません。
私が議長就任時、具体的に委員会でも申し上げましたが、小川議員から、「議長になったら読まないかんとばい。」ということで、勧誘がございました。私も読ませていただいておったわけでありますが、なかなか読む機会がないということで、半年ぐらい経過をしたときに、集金に自宅のほうに来られますものですから、私の妻に、「小川さんの顔も立てないかんから、来月からは日曜版に変えたい。」と、こういうことを申し上げた経過がございます。それがおそらく集金の方のほうから小川議員に届いたんでしょう。顔色を変えて議長室に飛び込んでこられた。「議長もしよって『やめる。』ちゃあるか。」と、こういう事例があったもんですから、こういったことを、議会内でのやり取りしか私は知りませんが、職員に対して、管理職を中心とした職員の皆さん方に対して実態の調査、これだけを、どうなっているのかということを調べる必要があるんではないかということで申し上げたところでございました。誤解のないようによろしくお願いしたいと思います。