消費者法ニュース寄稿(平成30年8月31日) ― 図解資料
太陽光発電パネルの危険性
太陽光発電と聞くと「環境にやさしい」「自然に優しい」というイメージを持つ人が多い。しかし、クリーンエネルギーという印象だけでは済まない問題点がある。パネルには重金属が含まれ、消火方法も確立されておらず消防官の感電事故が起きている。設置には建築基準法上の許認可が不要で行政に止める力はなく、しかも買い取り費用は電気料金に強制的に上乗せされ、事実上の金融商品と化している。
重金属(カドミウム)含有
規制の空白
事実上の金融商品
1住宅地に設置すべきではない理由
消火活動への障害 ─ 通電事例
屋根一体型PVの住宅火災で、残火確認中の消防隊員が感電した事例が報告されている。断熱材に消火水が浸み込んだ状態で、防火装備を着けたまま感電が起きた。
火災時、通常は電柱からの電力は遮断されるが、PVは太陽が照る限りパネル単体で発電を続けるため電源を切れない。
出火原因ともなる
絶縁不良による出火、落ち葉や小動物による配線損傷、余剰配線の押し込みなど、設置業者側の施工不良に起因する火災事例も報告されている。
災害時の出火原因
東日本大震災では、津波で浸水したパワーコンディショナ内部から出火した事例がある。住民は避難所にいて建物内は無人だった。
タイムライン|東日本大震災における出火事例
- 震災当日3階建て住宅の1階車庫内に設置されたPVのパワーコンディショナが、津波により浸水。
- 翌日午前日射のある天気の中、パワーコンディショナ内部の配線から出火・焼損を発見。住民は避難所におり、建物内は無人だった。
- 対応駆けつけた消防隊員が粉末消火器で消火。海水付着による端子の腐食・絶縁劣化が出火要因とみられる。
住民が自らの意思でスイッチを入れずとも、日が照ることで常にオンになり、パネル単体でも発電を継続してしまう危険性がある。台風でパネルが吹き飛んだ例もあり、山奥に落下したパネルが発電を続けて山火事の原因になるリスクも検討が必要である。
2公害病の原因物質にもなった、重金属を含有する問題
重金属はイタイイタイ病をはじめ、公害の原因物質でもある。一部のパネルには事実としてカドミウムが含まれており、複数の方式があるが、いずれの方法であっても何らかの重金属を含有している。重金属は一度摂取すれば基本的には体外に排出できない。
筆者(小坪)は議員になる前、上場企業で技術者をしていた。素材を考えれば、太陽光発電が「自然環境に優しい」という事実はない。原発推進派ではない立場を明らかにした上で、防災用の避難所設置や緊急予備電源としての活用はありうるが、現在の野放図な普及の在り方には大きく反対する。
参考:環境省「太陽光発電設備のリサイクル等の推進に向けたガイドライン(第三版)」でも、化合物系(CdTe系)パネルの課題として「カドミウムの毒性」が明記されている。
3太陽光発電は代替エネルギーになりえない
太陽光発電が持て囃された遠因には、脱原発の旗印としての、代替エネルギーへの期待がある。しかし太陽光発電が既存の発電を代替できるかと言えば、それは不可能である。
太陽光発電の実態
- 発電量は天候まかせ(“お天道様次第”)
- 充電のロスが大きく、蓄電も現実的ではない
- 多数設置してもエネルギー不足の解決にはならない、あくまで補助的な存在
晴れようと曇ろうと止まらない需要
- 雇用を守る工場の稼働
- 生死を争う病院の医療機器・手術
- 家庭の冷蔵庫・照明・情報機器
雨が降ったから冷蔵庫が止まった、手術が途中で中断された——それで納得できるだろうか。電力問題を考えるにあたり、太陽光発電はあくまで補助的なものである。
4規制方法がない
太陽光発電設備は建築基準法上の「工作物」に該当しない。
そのため開発許可も不要で、地方自治体の建築確認・許認可の対象外となる。
行政には止める力がなく、立法側(地方議会)にも何らの権限が付与されていない。
急傾斜の山肌や水源地にまで重金属を含有するメガソーラーが大量に建設され、山の保水力低下やがけ崩れの被害が生じても、地域住民には建設可否を意思表明する場すらない。
筆者は行橋市議会(平成29年3月定例会・一般質問「行政の誇りと威厳」について)で、自宅周辺に建設が始まったメガソーラーへの懸念、台風でパネルが飛散・行方不明になった際の土壌汚染リスクを取り上げた。経済産業省もパブリックコメント等を通じて問題視する声を把握しているが、抜本的な法改正には至っていない。設置業者が悪質な場合の消費者トラブルは今後も増えると見られ、現状の法体制では消費者問題としての対応がほぼ唯一の対抗手段である。
5事実上の金融商品と弱者からの搾取
太陽光発電の何が気に食わないかと言えば、実際には暴利の「利回り商品」と化している点である。山間部などの巨大なメガソーラーは、投資家を集めて運用されている例も多く、出資者には運用益から利益が分配される。
電気を一切使わない生活は不可能である。エアコン、パソコン、スマホ、夜の灯り、冷蔵庫——最低限の文化的な生活以下であっても電気は切り離せない。そこに強制的に上乗せするのは、事実上の徴税権に等しい。自然エネルギーの美名のもと、実態は「投資家の利回り商品の一部」に国民の負担が組み込まれている。
出典:経済産業省「再生可能エネルギーのFIT制度・FIP制度における2026年度以降の買取価格等と2026年度の賦課金単価」(2026年度の賦課金単価は1kWhあたり4.18円)
結語
子育てをする大切な家の上に、太陽光発電パネルを設置することに私は反対する。消火活動において障害となり、昼間の火事であれば焼け落ちる危険性が増す。そもそも、重金属の塊を頭上において、安心して眠ることはできない。にもかかわらず、私たちは美名のもと、投資家の利回り商品を保証するために高額の金銭負担を強いられている。制度として、これは大きな問題である。
行橋市議会議員 小坪慎也
