衆院選の総括を述べる。自由民主党ならびに公明党という、”政権与党”と称されている存在は、決定権を喪失した。このことの意味と恐ろしさを、かつて民主党政権を戦った者として現実的な話を述べる。例えば”選択的夫婦別姓”制度の導入に私は反対である。私は地方議員に過ぎないが、国会議員においても同様の方が多いと認識している。
さて、
今までの反対活動においては、「自民党を攻める」であったり「公明党を批判する」で完了すると思ってた方が多いように思う。これはある意味では正解だった。自公が過半数をもっていたからである。自公に決定権があったからである。「そんなことでは支援しないぞ、票を入れないぞ」という声は、一定の効果を発揮はしてきた。しかし、これからは効果を発揮することはない。法案の反対活動という意味では。
私なりにネットを俯瞰する中で、お怒りもあるだろうと理解はしているし、私自身も【様々な疑問】がある。ではそれを公言してきたのかと言えば、することはしなかった。理由はある。言ったところで、すっきりはするだろうけれど、プラスの効果がないからだ。明確に言う、得策とは思わなかった。
衆院選の総括として本稿を記す。
すでに「実際に支援を頂けず」、「票も入らなかった」し、結果として議席を減らした。これはすでに生じた現実である。
そして「過半数を喪失」したのだ。ゆえに「決定権も失った」のである。夫婦別姓に限らずなのだけど、仮に自民だけが反対しても、それは国会全体で見れば「賛成多数」になって可決してしまうってことなんです。
では、どうやって反対するのか。
立憲や国民、維新などを含む、全体的に対して述べる必要が生じてくる。
まさに国民世論の喚起が必要で、言論の対象物が変わってくるわけだ。自民に言っても仕方がないというか、どうしようもないという現実がある。これは議論のターゲットから自民を外せという言っているわけではない。ターゲットに入れて頂いて構わないのだが、それは法案反対活動の具体的な方法にはなり得ませんよ?と言っているのである。
そんなことできるのか。
やるしかないんだよ。実際にやったことがある。自民が過半数を喪失し、いまよりももっと酷い状況。民主党が政権を持っていた時代、外国人参政権が推進されようとした。自民にお願いに行くだけでは数が不足するため、私を含む当時のロビイストやネットユーザーは、民主党を含む全政党にアクセスをしたんだよ。嫌だったよ、正直、怖いなとも思った。明確な推進派を相手に、ロジックの限りを尽くして一軒一軒お願いに周ったんだ。保守ではない一般層にも周知すべく、丁寧に丁寧に、伏して伏してネット保守は他のネット業界にもお願いを続けたんだよ。そういう時代に戻りかけているってこと。
いまになって言えることもある。文字だけでは伝わり切らぬと思うが、私は「政治家個人としての石破氏」を礼賛する立場にない。しかし、そのことを衆院選において述べることなかった。
石破茂総裁が、内閣総理大臣として再任された。おめでとうございますという書き出しから書くよりない。
せめてもの解散権は、自由民主党には残った。けれど、それだけだ。
立憲にせよ、国民にせよ、せっかく地滑り的に議席を伸ばしているというのに、彼らが内閣総理大臣に就任したとすれば「さぁ、解散して総選挙をやりましょうか」とはならない。衆参同日選挙なんてものをやるわけもない。ちなみに支持率が上昇していれば自民党もやるかもしれないが、暗い書き方にはなるけれど、簡単にあがるわけもない。来夏には参院選もある。それまでに立て直しは”急務だ”と書くのは簡単だけど、書くのは簡単であってもほぼ不可能な状況だと思う。ゆえに野党に解散権が移らなかったことについては、私はほっとした部分はある。では、いまの総理総裁が来夏を見据えて適切な人材配置だと思っているのかと言えば、ノーだ。
いまの衆院選敗退は、まだ地獄の入り口のように見えてならない。本当に恐ろしいのは、来夏の参院選で議会構成がさらに難しい状況になること。参院の任期は7年、ねじれが生じれば決定は常に遅延していく。衆院の優越を使うよりないが、麻生内閣の後半では予算の上程すらままならず、国民生活が人質にとられた。
自民がどうのこうのではなく、単に数の問題だ。政治において”単に数の問題だ”と書くと怒られそうだけれど、そのように述べるしかない。いずれの勢力も過半数を持たないという数の問題は、議会機能の停滞を招く。さらに二院制をとっている我が国において、ねじれ状態で”速度を出す”ことは不可能なのだ。敢えて自民党という組織を排除して論述するが、他の党でも良いから衆議院と参議院において、特定政党もしくは連立勢力が、どちらも過半数を構成しておいて頂く必要がある。過半数で決するという制度上の根幹問題がある限り、逃れられない問題なのだ。
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闇法案の一部は成立するだろう
最悪値として記すため、敢えて明確に書いておく。
どうしようもないのだ。
言うまでもないけれども、私が選択的夫婦別姓制度を推進することはない。無論、反対している。
いまさら言われてもと思うかもしれないが、多くの自民党議員は反対の立場である。
中には推進派の先生もおられようが、思想を強制することもできないし、一定程度は存在もしていたとは思う。
だがしかし、自民党という政党全体で見れば反対勢力であった。
選択的夫婦別姓制度、そして皇室典範改正を含む諸問題。
いままで保守系では語りつくされてきたことではあるけれど、広く国民世論とはなっていない。
そう、国民世論とはなっていないのだ。
ではなぜ可決するのだろうと悲しいことを述べるのかと言えば、答えはシンプルだ。
もはや自由民主党という政党には、その法案を阻止する力はない。
議会というのは非常に乱暴な装置でもあり、過半数で決するという仕組み。
選挙も同様だけれども、1票でも多ければそれが「国民の意思」となってしまう。
自民党を除く、多くの野党勢力は推進派である。
党議拘束を否定する方もおられるが、仮に拘束して「自民党の全員が反対票」をいれたとしても、数の上では劣勢である。
自民党内の推進派を拘束したとしても足りないのだ。それが数の原理というもので、反対方法が確立されていない。いままでのやり方はまったく通用しない。
断定的に述べるのは私はそういう環境下を生きたことがあるわけで、自民党が遥かに劣勢の中をロビイストとして活躍したのがスタートなのだ。
自公が過半数を持っている際には「自民党に言えばいい」が一つの最適解だし、「だったら支持しないぞ」というのは意味もあったろうし、「選挙で落ちるぞ」と言えば現実が変わることもあった。
しかし、実際にすでに落ちて過半数を割り込んだ状態では、そんなことを自民党に言っても意味なんてない。
言うべきは野党である。推進派の議員たちを、しかも政党として推進している勢力を、一人ひとり説得するしか方法がないのである。そうするよりなかったんだ。
杞憂だろうと言うかもしれないが、それは現実的な問題である。
自民党が反対の姿勢を示してきた理由は、推進する政党がいるからである。意味がある手段なのかと言えば、当然、ある。
上程し、否決した場合には「議会の意思として、夫婦は選択的であっても導入する必要はない」と【決した】という状況になる。一事不再理が常に有効とは言わないが、野党にとっては”下手に上程して否決”されればバッターアウトとなる。そんなわけで、「うちは反対だよ」とスタンスを示し続けて、野党を牽制することは大きな効果があった。下手くそな議員が正面から斬りかかって、勝手に倒れた場合には一マス進められてしまうけれど、ある意味での遅滞戦術が実施されてきたものと理解している。事実としてさしたる議論はなされていない。
取引材料としての闇法案、自民党が反対しているということは、野党は推進していたということ
そんなきついこと、見たくもない、聞きたくもないと思うかもしれない。
だが敢えて言わせて欲しい。
このblogを閲覧している方も含め、私たち保守系政治家も一生懸命に反対していたということは、
また乾坤一擲であるとして警戒していたということは、
逆に野党のポジションからすれば是が非でも可決させたい法案ということになる。
立場をあべこべにしてみれば分かると思うのだが、相手側から見れば絶対に可決させたい重要な要素ということにもなる。
狙ってくるのだ、彼らは。
だって選挙に勝ったのだから。狙わない理由がない。むしろそのために戦っているとも言えるのだから。
それでも反対して欲しいと願うだろう、ああ願うだろう、
私は反対活動はやるにはやるけれど、やるにあたって言っておかないといけないことだってあるんだ。
私にとっては皇室典範や夫婦別姓の議論は重要であるのだけれど、一部の先生にとっては(それが重要ではないとは言わないが)最重要でもない場合はある。
保守以外の様々な業界、すべてにおいて過半数がない。取引材料として常に提示されるであろう、様々な闇法案は、やがては可決してしまうことは覚悟せねばならない。少なくともそれぐらいに危機的な状況だということは言わねばならない。
止める方法はあるのか。あるにはある、あるにはあるが極めてハードルが高い。
要望対象を自民党以外に広げること。
これ以外に方法がない。
野党が推進しずらくなる程度には、国民世論に広めねばならない。
できているのかと言えば、できているとは言い難い。不足している。
そもそも論述の仕方やロビー活動がまるで違ってくる、違うのだ。
保守受けするような、身内向けの発信では駄目だ。できるだけトーンダウンさせ、一般化し、国民の総意となるような方法に切り換えるしかない。かつて我々はそういう活動をやった。
自民党に言うな!と言っているのではない、言っても効果が発揮し得ないと言っている。
だから野党に言うしかないんだ、言うよりない。
怖いよ、はっきり言っても怖い。ハードルも高い。事実として高かった。
かつてネット保守派は私も含め、外国人参政権の反対活動で全国会議員事務所に陳情に行ったこともある。メインは民主党だったんだよ、言って直接言うしかなかった。
相手はどんな議員かもわからず。裸一貫で行く。
個人情報?そんなものは、きちんと名刺も出して名乗っていくわけだから、守られるわけもない。匿名性なんてゼロだ。
これを圧倒的な過半数をもった民主党に対して仕掛けていくわけで、どこから何が抜けるかわかったもんではなく、正直に言えば不安でもあった。
それでも国民の意思を伝えるべく、行くしかなかったし実際にやった。
ちなみに、そのときは私はまだ議員になる前だった。政治家がやれ!と思った人もいるかもしれないが、議員になるまえの、民間人の状態でも私はやった。たくさんの人が動いた。
取引材料として闇法案が複数本だされた場合、あまり政党組織はあてにならないと思ってる。
だから党議拘束とかかけられちゃうかおしれない、国会議員は。まぁ、どうせすでに過半数はないわけで、国会の議席としては推進派のほうが多いわけだから上程されてしまえば、基本的には可決していくと思ったほうがいいと思う。
キャスティングボードは、公明党も手にしているわけではなく。
野党の手に移っている。
本当に止めたい法案があるなら、議員頼みでは無理だと思う。ちなみに私はやる。
民間人の状態でもやったのだから、当然やる。しかし火力としては不足しているだろう。
自公で過半数があれば、そこに決定力があるのであれば、自民党さえ反対の立場を示してくれておればよかったのだけれど、
そうではないとなれば、もはや自民党所属の国会議員らに『そちらでよろしく!』と言っても、指をくわえているうちに可決してしまうのだろう。
ここまで悲観的に述べる理由は、この状態がそれなりに長く続く可能性を覚悟していることと、
状況がさらに悪化するだろうと思っているからです。その状態でも私は戦う。
国において、議会機能が凍結状態になる。
来夏には参院選がある。これが厄介なのだ。
改選は半数ごとのため、3年ごとの選挙は実施されるけれども、任期は六年なのだから一度大敗してしまうと6年間は議席が維持される。
おわかりだろうか。
一度でも「歴史的な大敗」を決してしまうと、6年間は参院での過半数は確保できない。
きついことを言うようだけど、参院選までに党の勢いや支持率が向上するとは思えない。
参院が過半数ない状態となれば、衆院が奪還できたとしても議会機能としては麻痺してしまう。
政権選択選挙ゆえ衆議院議員選挙は確かに重要ではあるのだけれど、解散さえしてしまえば、総選挙に勝ちさえすれば、衆議院の奪還は可能である。
しかし参議院はそうはいかない、六年にわたって事態が硬直する。任期が六年であり解散がないからだ。
喪失してしまった場合、被害が長期化するのは参議院である。
とはいえ衆議院の優越というものがあり、例えば三カ月程度は店晒しにするしかないのだけれども、参議院で否決されても再可決することはできる。
代わりに遅滞する、すべて遅れる。
実際に予算が人質にとられ、何もかにもが苦しい運営になった過去はある。麻生政権の末期がそうであった。
第一次安倍内閣で、参議院が大敗。
ねじれ状態となってしまい、まともに予算が組めなくなる。様々な総理のクビがうちとられ、救国内閣と期待された政治家も潰されていき、最後はいよいよ政権の座を喪失した。
いまは、多分あのときよりも状況が悪い。
将来的に総理大臣となることを嘱望された、麻生という吉田茂の血統、また福田氏の家。
世襲制の是非は横に置いておいて、総理になる可能性を視野に訓練をされた正当なる候補だった。
はっきり言う、石破茂総理にそんな訓練は施されていない。
比較すれば劣る。本人もビックリしていると思うが、いきなり鉄火場みたいなとこに出てきても指揮なんてとれるとは思えないし、あのときの指揮官たちよりも人材的には劣ることは現実だと思う。見ればわかるじゃないか、と。私だってそう思う。
なんでこんなことにと天を仰いだというのは正直なところ。
私の政治の原風景には、中川昭一先生の、より正確に言えば中川昭一財務大臣の在り方を尊敬したというのがあるわけで、それは麻生内閣であるのだから当時の石破総裁候補を敵視したのは自然な流れだと思う。
それは私だけの所感ではなかったのだろう、のちさしたる役職についてはいない。役職がすべてとは言わないが、総理大臣を拝命するにあたっての研修の側面だってある。ようは訓練だ。そのような訓練、鍛錬がほぼなかったというのは、かつての石破氏を他の議員たちが否定していたからに他ならないと私は感じている。
さはさりなれど、いまの現実的な問題は、訓練が施されぬままに総理大臣の椅子に座っているという現実だ。
「自民党の国会議員たちが選んだんだ!」と読者は怒るのだろうけれど、突き放すような言い方にはなるが、私が選んだわけでもない。私は加藤勝信候補に投票した。一党員として。
それに衆院選はもう終わっているのであり、当落という形で決した以上はどうしようもないのだ。
ただ単に、あまり訓練が施されていない方が総理の椅子に座っている。とりあえず現実を見てみようじゃないか、私はあのときよりも遥かに酷い状況だと思っている。
衆参同日選挙なんて、多分ない。
ネットのデマだと思う。
あるわけがない、そう思ってる。
二つ理由がある。(ちなみに、あればいいなとも思ってはいると正直に述べてもおく。)
一つ目には、解散なんて望まれていないこと。
誰が望んでいないのかと言えば、過半数が、だ。
国民民主党にしても立憲民主党にしても、解散総選挙なんて望んでいない。
せっかく地滑り的に勝利したというのに、誰が解散なんてするかというのが本心だと思う。貴方が同じ立場だったらどう思うのか。
確かに首班指名は勝ったが、かろうじて解散権は自民党が持ってはいる。
しかし自由に行使できるような状況にはないし、抜刀(解散権の行使)は極めてやりにく環境下にある。
解散して欲しいな、衆院選があればいいなと思う根底には、衆院選で自公が過半数とれるならばという本音があってのことだと思う。
とれはしまい。もう一度言う、とれはしまい。
二つ目の理由。
参院選までに支持率は回復する可能性が極めて低いこと。
解散権はなんとか自民党が持ってはいるが、それは持っているだけであって行使できる性格のものでもない。
勝つためにやると言えば語弊はあるが、負けるとわかって解散に踏み切る者もおるまい。衆参同日選挙とは、参院選までに支持率が回復しておかねば実施することはない、検討すらされないだろう。
さきほど、「麻生政権の末期より厳しい状態」と述べているのだけれど、理由はある。
何が状況が悪いのかと言えば、変えられないのだ。総理を変えることができない。
小泉純一郎総理による郵政選挙は、敵も味方も自民党だった。族議員vs刺客なのだから、どちらに投じても自民党が勝つ。自民Aか自民Bを選ぶという反則的な選挙だったのだけれど、当然、勝った。続く安倍内閣で参院を喪失し、麻生内閣までバタバタと斬り伏せられていく。
しかしね、このときは総理大臣を選ぶことができたんだ。
一年交代の総理、それはそれで凄まじい時代ではあったのだけど、逆に言えば自民党から安定して総理を選び続けることはできた。うん、だって衆議院は議席数があったからね。
A総理が駄目になれば、自民党からB総理を出す、C総理になりD総理になり、と。
金太郎飴と言われればそれまでだし批判も浴びるのだろうけれど、次から次に代わることだってできた。首班指名を安定して戦えたからだ。
はっきり言う、
石破総理に「安定して降りてもらう」方法がない。安全に、次に代われるわけでもないんだ。
書き方で理解して欲しいが、私は石破総理のままでいいとは思わないし、参院選が勝てるとも思っていない。深刻さで言えば、たぶん読者以上に思うところはある。だから代わって欲しいとは願うけれども、変える手段がぶっちゃけない。無理にひきずりおろせば、立憲の野田総理の爆弾となるリスクが常にあるわけで、ここで失敗すると『解散権すら喪失する』のだ。
そ、解散権すら自民党はもてなくなる。
で、衆参同日選挙なんてあるのだろうか。私はね、無理だと思う。
それでも常に準備はせねばならないけれど、どうやって実施するというのか。
石破総理が交代せねば、自民党の指揮官が変わらねば、抜本的な大きな改革は難しいだろう。
新たな指揮官のもと、大きな改善がなされれば支持率だって回復するかもしれない。補正予算の審議がどうなるかも分からないが、それが年内いっぱいかかるとして、だ。春ぐらいじゃないか、綺麗に状況が整ったとしてさ。
参院選は夏だ。数か月で、(過半数を喪失した自公を率いて)一大的な成果を来夏までにぶち上げるのは、ほぼ不可能だと言わざるを得ない。低い支持率のままでは、解散になんて踏み切れない。
そもそも石破総理のまま突入する可能性だってある。降りようがないというか、降ろしようがない中で。
選挙に突入する参議院では石破降ろしはあるかもしれないが、決定打となるほどのものになるだろうか。総理の椅子を自民党が喪失し、立憲に移るリスクを鑑みれば衆議院の協力が確定的に得られるとも思えないんだ。
そして石破総理は、もはや解散はすまい。心理的なハードルが高すぎる。
彼の心のうちは分からないけれども、本心では早期解散ではなかったのだと思う。総理の椅子に座るや否や「このスイッチを押せ!」と凄まじい力で腕を押さえつけられたようにも見えてしまい、少なくとも本人はそう思っているんじゃなかろうか。周りからはフルボッコにぶっ叩かれているわけで、仮に支持率が微妙なレベルにまで回復させることができたとしても、よっぽど安定した状態にでもならない限りは「やるぞ、抜刀だ!」とは思うまい。ようはビビるというか、解散に対する心理的なハードルが高い。
そんなわけで私は衆参同日選挙の可能性は低いと思ってる。
さも同日選挙があるかのように述べるネット上の論客が散見されるけれど、その理由は何も示されていない。
同日選挙だったらいいなぁという願望以上のものではなく、しかも根底には「勝手に過半数に戻ればいいなぁ」「自分は努力しなくてもいい状況になればいいなぁ」と思っているだけのように見える。
そりゃそうだ、野党に対してのロビー活動は相当に怖い。ハードルは高くて難しい。
最悪の展開としては、七年間の国政停滞
来夏の参院選で大敗したらという前提にはなるけれど、首班指名を安定して戦えなくなった状況下においてはその危険性は極めて高い。もっとも妥当な未来といっても過言ではなかろう。
負けのレベルにもよるけれど、そこから6年間は「衆議院の優越」を使い続けて予算を通すしかない。
あらゆる法案が、あらゆる予算がそうなっていく。仮に六年後に大勝利をおさめることができたとしても、そこからの体制の再構築も視野にいれれば7年というのは冗談で言っている期間ではないんだ。
ウクライナで、そしてイスラエルで火の手があがっている。
この動きも読めないけれど、三つ目や四つ目の炎があがらないとも限らないわけだ。その状態で、我が国は、国政における議会機能が麻痺してしまう危険性が高い。
それでも明日は来るわけで、地方行政と地方議会で対処していくしかないのだろう。
あったまに来る!みたいな締め方はしないけれども、面白いわけがない。私たちは責任から逃げはしないし、与えられた職権で戦いはすけれども、地方の職権で何をせぇというのか。諦めはしないし、投げ出すこともしないけれども、必勝を期待されても正直困る。
イスカンダルに行って来い!と送り出されたはいいけれど、波動砲も装備されていない、宇宙戦艦でもない。
普通の海で戦う用の艦船で、なんなら駆逐艦で。ブラックホールまで行って帰って来いというぐらい難しい話。地方側の職権でもね、健康保険法の改正まで要望は行ったし、約10年をかけてね。税制改正大綱に食い込んだり、いまだって脱退一時金をやってる。ちらほらニュースになっているけれど、国側も妥協したというか、折れて一定の改善がなされるやに報じられている。次の社会保障審議会の日程だって決まった、与えられた職権で、ほぼ無理ゲーみたいな政策課題は越えてはきたけれども、そういうとは次元が違うんだ。
ぶっちゃけ、国家としての議会機能を喪失した状態で、
地方だけでどうにかできるような、そんな職権は私たちには付与されていない、
法が付与していないんだ。
が、仮に棒切れ一本程度の火力だとはしても、火力ゼロというわけではないので、やれる限りはやっていきたいと思う。
思うが、思うがしかし、選択的夫婦別姓制度であったり皇室典範が食い荒らされることになったとして、その全てを守り切るような方策なんて思いつくこともできない。
衆院選の前だってね、なんなら衆院選の最中だってさ、言いたかったさ、
ああ言いたいよ、総理総裁の悪口を言っているほうがマシさ、精神的には。
けどね、言ったところでさらに票がなくなるだけで、より事態が深刻になるだけだから。
「こうなっちゃいますよ?」と書くことだってできはしたろうけれどもさ、
そんな脅すような真似、未来を人質にとるような論説は貼りたくもなかった、なぜ石破総理のためそこまでやらねばならないのかって思ったからだ。私が、私たちが、なぜゆえに。氷河期世代として、どうしても社会に物申したいと願い、中川昭一財務大臣にあこがれた者にとって、あのときの振る舞いは度し難いものがあった。トラウマのように。
せめて、批判はすまい、と。
悪口を言って、あのときの石破総裁候補みたいなことはすまい、と。
せめてそれだけは私の最低限の誇りとしてあるにはあったけれど、なんとか首班指名が終わったのだから今夜や言わせて欲しい。
かろうじて自民党が解散権を保持できただけの日だった。
他のものは、もはや何もない。闇法案に対する抵抗勢力としても機能するかは怪しいし、国家としての議会機能も麻痺していくだろうとも。この首班指名の結果として、参院選でさらなる敗北となる危険もあるのだし、最悪状態では7年近く麻痺する。
そんな中でも反対活動はやっていかねばならない。
いまこの文字を見ている貴方にやれ!とは言わないが、私は自らの意思としてやろうと思う。
地方議員だって我が国の政治家なのだから。やるさ、戦うよ、けれども勝てる見込みはほとんどない。打ち漏らしがあったとしても、そういう覚悟でやっていくしかないので、一定の諦めも覚悟しつつ進むよりない。
衆院選の後から、ちょっとずつ書いていた記事です。
書いては消し、公開しようか迷い、首班指名が終わってから公開しようと思っておりました。
何度も書き足しているので、長いし同じことも何度も書いています。
けれども頭に来たから、感情のまま、巣のままでアップします。
一歩、前に出る勇気。
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コメント (頂いたご意見は、他SNSに比較し最優先で目を通しております。)
高市さんは総理にしたくないと”消極的”な議員がドッサリ居たのが招いた結果ではありませんか?先生も、そうでしたね。
🔻安倍トランプの蜜月を批判した石破首相の発言、 米メディアに取り上げられて世界的な問題になっている模様
2024/11/06 23:49コメント(91件のコメント)
https://you1news.com/archives/125736.html
中原 鼎(皇室・王室ライター@NAKAHARA_Kanae
アンチ安倍こじらせて「トランプ大統領とゴルフをしたり、トランプ・タワーに行ったりする必要はない。日本は手ごわいと思わせることが重要」なんて言っていた石破首相にまたブーメランが飛んできてしまうのか……
午後7:04 · 2024年11月6日
🔻ウォール・ストリート・ジャーナルの見出し
「米軍同盟の再構築を目指す新指導者が誕生。石破 茂元防衛相は安保条約が不平等と批判」
本文では、トランプ政権時の2018年に同紙が行った 石破氏へのインタビュー内容を紹介している。
「ワシントンに全面的な忠誠を誓うだけなら、日本 は無視され続ける」
「トランプ大統領とゴルフをしたり、トランプ・タ ワーに行ったりする必要はない。日本は手ごわいと 思わせることが重要で、取引のためのカードを用意 する必要がある」
……………
スケヴェビッチ オンナスキー (Skevevic Onnasky)
@VApYByidiW60275
返信先: @NAKAHARA_Kanaeさん
逆張りしてればウケるから気持ち良かっただろうけど、逆張りを実行する立場になっちゃってほんとお気の毒。
逆張りする人は上を目指しちゃダメなんだよ。
午後10:32 · 2024年11月6日
ミズ@mizhruuuu
返信先: @NAKAHARA_Kanaeさん
うらやましかったんだろうな。
午後8:02 · 2024年11月6日
らっこたん@ojojoio
返信先: @NAKAHARA_Kanaeさん
ほんとに自民党は何でこんな人物を総裁に選んでしまったのか。歴史に残る愚行ですわ。
午後11:17 · 2024年11月6日
やクター@doctortt1
いち早くトランプをたらし込んで友情を築き、「自由で開かれたインド太平洋」構想にアメリカを引き込んだ安倍さんと、数十年遅れのアジア版NATOとかいう妄想を何の根回しもなく初手で披露して呆れられた石破さん、外交能力では100とー20くらいの差がある😰
つくづく、何故これをこの時期に首相にした
午後8:10 · 2024年11月6日
・またアメ政府半年1年と外交停止になるんじゃないか?
あの時は安倍総理と何人もの閣僚が世界中を飛び回ってアメに代わって対中に舵を切って行ったのに、安倍総理をころし、安倍派議員を追放してしまったからな敗戦利得者共は。誰が代わりをするのか、英国も政権代わったから仕事しないだろうな。財務省・岸田は安倍の遺産をすべて破壊してしまったのかもしれないね
・反日国家の言いがかりに、許してくれるまで謝罪しなければならないなんて言う、自国を貶めるようなトップは、手強い以前に、他国からは軽蔑されるでしょうね。
・安倍さんが有能すぎて石破が無能過ぎ
何だこの差は
自民党は地に落ちた
・だから自民党は早くコイツを総裁の座から引きずりおろせ
・これに関しては、トランプ当確後に高橋洋一氏が、
「安部さんと石破の間でのやりとり、関係性については全部アメリカ側に知られている」
「だから、下手するとトランプは石破に会わないかもれない」ってなこと言ってたからなあ。
・石破と岸田の安倍コンプレックスが酷すぎたわ
↓日本のメディアで安倍さんの事で本当の事を書いた記事を余り見た事無いので驚きましたが、この記事の中にも”知っている”と書かれていました。高橋洋一さんもトランプは知っていると言ってたと、どこだったかで読みました。安倍さんが亡くなった後の死人に口なし安倍陥れは岸田の時から始まっていました。安倍さんが居たから岩盤の支持層が付いていた、だから選挙に勝たせて貰ってたのに恩を忘れて、今の自民党は残骸の成れの果てです。
🔻トランプ氏「勝利宣言」 「バイデン政権への不満」要因か トランプ氏は「絶対石破首相と合わない」不安…
https://www.fnn.jp/articles/-/783302
関西テレビ 2024年11月6日
(抜粋)
■今でもトランプ氏は『シンゾーに会いたい』と漏らしている
安倍さんはもう亡くなっているのですけれども、側近から聞いた話ですが、今でもトランプさんは疲れた時とか、落ち込んだ時に『シンゾーに会いたい』と漏らしているという話を聞きます。
【キャノングローバル戦略研究所 主任研究員 峯村健司氏】「石破さんというと、安倍さんに対して批判したりして党内野党と呼ばれていたわけで、この話はアメリカも当然知っています。
そうなってくると『アベのライバルか』となるとあまりプラスに働かないのではないかと私は思います」
Total News World でも取り上げられました。
トランプ大統領は石破茂氏と「合わない」/安倍氏の『絶対に首相にしてはならない』との理由の情報得ている
http://totalnewsjp.com/2024/11/12/trump-2866/
ネットの声
自民党はやっかみ、嫉妬心だけで高市落とした。
…………
一番弱り果てていた時の麻生さんにも、安倍さんにも辞めろと後ろから撃ってましたよね、この人。そんな自分は総理の席に居座ろうとしてる恥知らず。一番弱り果ててるのは今回は国民なんです。国難を招きながら衆目の真っ只中でも爆睡してしまう人。トランプ大統領はバイデン政権のLGBTQ政策を真っ向から否定する政策に切り替える発表もしましたけど、エマニュエル如きの言いなりになり、国民を踏みにじり、安倍さんも法制化はしてはならないと言っていた事を通した後は何の話?みたいな知らん顔してたけど岸田クン、トランプ政権の大使に言われたらLGBTQ法は撤回してくれるんですかね。
私は総裁選において、小坪氏が選択なされた候補者氏と、その理由に大いに納得していますし
今こそ、その方、加藤総理になっていただけたらどんなに良いかと思っています。
私が今回本来尊敬する小坪氏に対して怒っているのは
総選挙後、何の責任もとらない石破氏の在り方を
擁護、容認とまでは行かなくても「仕方ないよね」的に読者に説明なさる
その姿勢、その価値観です。
どうみても、非常識、不道徳の石破総理の在り方だと思うからです。
それを読者に「仕方ないよね」「理由はね」と説明なさる。
そのことがどれだけの害悪か、自覚しておられないのでしょうか。
極端な例え、お軽い例えになってしまうかも知れませんが
今後、どの自治体の責任者も、どの企業の責任者も、石破総理に倣えば良いではないですか。
あの、小坪氏も「仕方ない」「理由がある」と言ってくれるのですから。
一国の総理が職責を放棄して堂々と善人ぶっていて、それが容認されるのですから
だれが職責を果たしますか、だれが責任をとりますか
職責を果たすのは、ただのバカですか。
責任を果たさず、善人ぶれば良いのなら、それを世間が容認してくれるのなら
誰もがそうするでしょう。
それを、小坪氏が、小坪氏を信頼する読者に読ませたのです。
夫婦別姓も、今後の国会運営も、非常に心配です。
それもそうですが
「無責任」「職責放棄」「責任逃れ」「他者に責任をおしつけ」
それを、小坪氏と、もっと言わせていただければ、
自民党支持の一部のインフルエンサー諸氏、X民が消極的であっても容認したこと
容認したと受け取られても仕方ない発言を
総選挙後(総裁選後ではありません)に続けておられることこそ
私には大きな心配と、大きな危険に感じます。
そしてこれは
独裁のひとつの形だと、私は思うからです。
「いやいや、とんでもない。独裁どころか石破総理の立場は・・・」と仰られることでしょう。
ですから、典型的な「独裁」ではありません。「ひとつの」「一種の」です。
どんなに理由があっても、どんな党内立場であっても
選挙結果を無視して、不信任を無視して、居座ることこそ、独裁の形ではないでしょうか。
今後、今回の石破総理の総選挙後の在り方を模倣する、
本物の独裁者が出ないこと、本物の独裁国家にならないことを願うばかりです。
以上 文責 BLACK
石破総理が責任をとらない、
責任を果たさない、
辞めさせることが出来ない、
のならば
独裁、と言うことでは
習主席 プーチン大統領 石破総理
三人並んだと私は思っています。
「そんなこと」「有り得ない」「言い過ぎた」とお思いになられますか?
選挙結果を無視する(他国では選挙が無い、または不正)
民意を無視する
自分の責任を負わない
自身の非を認めない
自分は無誤謬であると主張する
今までの慣習や慣例を破る
自分は辞めない
三人同じです。
石破総理には、事情があって
石破総理には長年のお気持ちがあって
他党の政権になるよりはマシだから
今はそんなこと言っていられないから
等々理由はありましょう。
けれど、どんな独裁者にも、どんな独裁国家にも
それぞれの事情も、理由も、仕方ないこともあるのは当然です。
そうやって、今は仕方ないと言って、独裁は出来て行くのではないでしょうか。
今回
小坪氏も
自民党支持の一部のインフルエンサー氏も
一部のX民も
国を想ったつもりで、無自覚で
独裁を容認したのです。独裁に手を貸したのです。
私はそう思っています。
私の言い方も怒りもオーバーでしょうか。
どんな独裁も、最初はそうやって始まって行くのではないでしょうか。
今回の石破式独裁が短期間で終わったとしても
今回の「独裁」は、日本の記憶と歴史に残ります。
そして、一部の民意がそれを容認、支持した記憶も残ります。
繰り返しますが、模倣されないことを、悪用されないことを
私は願っています。
ですから私はこれ程までに憤っています。
以上 文責 BLACK
いつも私の投稿は、長文でくどいですが
要約すれば
選挙制度のある国において、選挙結果を無視してはならないのではないでしょうか。
職責を有する立場の人間が、職責を放棄してはならないのではないでしょうか。
また
その上記二点を無視、放棄した人物が出現した場合
理由や、心情、状況、立場、等々、いろいろあったとしても
そのことを、政治家や有権者が容認して良いのでしょうか。
容認すれば、それは独裁への一歩であり
社会の崩壊の一歩になってしまうのではないでしょうか。
そして
それを、本意で無くても結果として容認するかのような、小坪氏の前ブログ記事と
それを、本意で無くても結果として容認するかのようなインフルエンサー氏やX民に憤っているのです。