我は願う、その火の既に燃えたらんことを。 我、地に平和を与えんために来たと思うなかれ。

 

 

さて、今日はアニメのレビューだ。
ネタバレにならないよう、ある程度はぼかして感想を述べたい。

ルカの福音書は、パトレイバーの劇場版2、その中で出てくる。
作中で印象に残っているのは通信障害。

レーダー上から機体が消えたときも、そして連絡が途絶したときも、
その時には全て”始まっていた”のだし、もはや準備も整い、実際には”事態は動いていた”のだ。
より正確に言えば”実施が完了していた”というのは興味深い。

まぁ、意味などないから気にしないことだ。
好きなアニメのストーリーに、いまの状況の心象をあてはめる自由ぐらいあるだろう。

 

気にしないことだ。
今までだって気にしなかったろうに。

だからこれからも気にするな。

 

 

 

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パトレイバー、面白いよ。

ある旗を背負い、誇りをもって戦った自衛官がいたってところから物語は始まる。
PKOで海外に自衛隊が派遣されたっていう仮想世界なのだけど。

現地のゲリラに遭遇した自衛隊の小隊。
「ルール」に縛られ、発砲許可を求めるも、本部はこれを認められない。

発射されるRPG。
「隊長ーーーー!」という悲鳴とともに、倒れる部下たち。
生き残ったのは小隊長さんだったんだろうな。

本部には、しっかりと伝えたのに。
何のための旗なのだろうって、その小隊長さんは悩んだんだろうね。
そこからアニメは始める。

その男は、のち政治テロみたいなものを始めてしまうのだけど、って話。

 

 

 

 

市議という立場で振り返って思うこと。

まぁ、例えばの話さ。

私の目の前の有権者や、
いやここは有権者なんて硬い言い方ではなくて。
古くから知っている地域のおいちゃんおばちゃんたちが、何がしかの場面で「犬死に」させられるようなことがあったとして、だ。

それを指揮する立場であったり、または地域を代表する立場が私であったならば、
たまったもんじゃないだろうな、って。

私は、どうするかな。
例えば、その小隊長のようなアクションを起こすんだろうか。

 

で、パトレイバーなのだけど。

いきなりベイブリッジが爆破される。
最初は車を用いた爆弾テロと思われたのだが、作中では「誰が爆破したのか?」が見えずに混乱していく。

報道では、自衛隊機がミサイルを発射したかのような映像が出てくる。
けれども、画像解析の結果、それは米軍機(米軍にしか配備されていない)である可能性も出てくる。

誰が、それを破壊したのか。

 

面白いストーリーでさ。

行政機構の、責任のなすりつけあいとかは迫真の筋書き。
警察と自衛隊のバトル。

警察は、自衛隊側に責任をなすりつけ、
結果、自衛隊は警察に不信感をもつ。

最終的に、政府は、警察側を信頼せず、自衛隊に治安出動を求める。
つまり自衛隊の責任にしようとした警察は、結果的に政府により否定される結果になるのだけど。

これらの舞台装置も含め、「仲間(部下)を守るための発砲許可をもらえなかった小隊長」が、仕組んだ構図だったんだろう、という部分が見えてくる。

 

 

 

大人になると見えてくるもんもあるよね。

私が、その小隊長と同じようになるかは分からないけれど。
「なんのために、その旗を背負っていたのか」という部分、命を懸けるだけの誇り持って動いていた分、何かを思ったんだろうね。

だから、かな。
きっと『同じ思いをさせてやろう。』と。

 

だから行政機構などの対立を煽るような、そんなことをしたんじゃないかなって。

 

 

 

我、地に平和を与えんために来たと思うなかれ。

その作中に出てくる台詞が、ルカの福音書。
ネットをぐぐって当該部分の全文を探してみた。こんな文章だったんだな、と。

我は来たり
地に火を投ずるために。
我は願う
その火の既に燃えたらんことを。
しかして
我の受けねばならぬ禊あり
その終えんまでに
いかにこの身の苦しからんことか

我、地に平和を与えんために来たと思うなかれ。
我汝等に告ぐ、然らず、むしろ争いなり。
今より後 一家に5人あらば3人は2人に、2人は3人に分かれて争わん。

父は息子に、息子は父に
母は娘に、娘は母に
姑は嫁に 嫁は姑に
相分かれて争わん

ルカによる福音書 12章49節

 

気にするな。

今までも、気にしなかったのだろう?
だったら忘れてしまえばいい。

 

そして、作中ではあの男が来た。
無駄に修羅場をくぐっている分、彼の覚悟は凄まじかったんだろう。

これはロボットアニメであり、そして政治群像劇の体裁をとっているけれど。
ほとんど登場しない、その小隊長も主人公なのだと今は思う。
込めた願いと口惜しさ、大人になると理解できるものもあるね。

 

つないだその手は、離された。

本当は、最初のとき、小隊長が発砲許可を求めたとき。
あのときに何かできることがあったはずなんだ。

 

アニメを見て思うのはさ、
もう、やっちゃったもんは仕方ないよね。
やっちゃったんだから、だからその結果として「起きてしまう」ことはあるよ。

やっちゃった人がいるんだったら、結果が出てしまうのは、当たり前のことだろ。
時計の針は進むだけだ。

 

 

 

サヨナラ、すら勿体ない。

 

もはや記憶から消去した話だ。

 

私のポジションは、後藤さんだろうか、それとも柘植なのだろうか。

 

私自身にも分からない。

 

願わくば、、、というあたりで今日は終わりにしよう。

 

 

 

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コメント (頂いたご意見は、他SNSに比較し最優先で目を通しております。)

  1. ぽのかのぽん より:

    「アメリカ政府・米軍」という名の羊飼いに先導されて
    中国から核ミサイルを撃ち込まれて炎に焼かれるネトウヨ
    の未来を良く表している。
    この名作アニメはやがて現実になるだろう。

    • ろーざけとる より:

      また来た背乗りのぽん
      二階と一緒に時空の波にのまれて滅却されてくれないか?
      前に輝いていたぽのかのぽん氏はもういない
      背乗りは消えろ

  2. ta より:

    いやはや意味深。
    しかしやはり文語体の言葉はかっこいいな。
    昔の歌謡曲とかいいなと思う曲は文語体(混じり)の歌詞だったりします。

  3. BLACK より:

    「本当は、最初のとき、小隊長が発砲許可を求めたとき。
    あのときに何かできることがあったはずなんだ。」

    一番罪深いのはそこだと言うことだと思われます。
    与えなかった側は
    「私たちが何かをした訳ではない。私たちの側が攻撃した訳ではない。私たちの側に罪は無い、責められる理由は無い」
    と言うのでしょうね。

    発泡許可を与えなかったのも保身。
    「罪は無い」「私たちがしたことでは無い」と言い訳するのも保身でしょう。
    けれど、本当の保身とは何でしょう。

    自分の立場や身が可愛ければ
    何故本当の保身=自分のなすべきことを真摯に実行する
    が出来ないのでしょうか。

    小坪氏流に言うならば
    「そんなこと言っても、もう全てが遅いよ」
    と言うことなのでしょうけれども。

    それでも私は、そのような組織人と言うものが、残念でなりません。

    以上 文責 BLACK

  4. タチコマ より:

    小坪先生…やってしまったんですね。その影響いや結果はいずれ明かされると思いますので…楽しみにしております。 
    まさかパトレイバー第二弾があるとは思いませんでした…(かなり以前にも後藤隊長のセリフを引用されていたので…正確には何度目かの登場かと思いますが…)確かに自分にとって人生も半分以上過ぎたにとって現在ではあの映画の意味が当時とはまったくもって違うものとなっております。二十代の自分はその意味の半分も理解しておりませんでした。
    改めて観てみようと思います。

  5. 波那 より:

    🔻お手柄、米海兵隊2等軍曹が海で溺れてた女性を救い岩国消防から感謝状!
    http://blog.livedoor.jp/corez18c24-mili777/archives/54827553.html

    海兵隊員が人命救助で感謝状
    By Ike Hirayasu | U.S. Marine Corps Forces, Japan | July 10, 2020

    🔸【画像】溺れていた女性の命を救ったエドワード・ヨーク米海兵隊2等軍曹(31)と彼の家族、岩国地区消防組合の冨岡消防長と記念撮影、2020年7月9日

    岩国地区消防組合の冨岡消防長から溺れていた女性の命を救ったエドワード・ヨーク米海兵隊2等軍曹に感謝状が手渡される、2020年7月9日
    山口県岩国市 —

    米海兵隊岩国基地に勤務する海兵隊員が7月9日、海水浴場で溺れていた女性の命を救ったとして、岩国地区消防組合の冨岡消防長から感謝状が手渡されました。

    エドワード・ヨーク米海兵隊2等軍曹(31)は6月21日、岩国市由宇町の海水浴場を家族で訪れ、海で遊ぶ子どもたちを見守りながらペダルボードを漕いでいたところ、海で溺れている女性を発見。

    すぐさまボードを使って女性を砂浜に引き上げました。

    当時、女性に意識はなく、ヨーク軍曹の救助がなければ命を落としていた可能性もあったそうです。

    女性は広島市内に住む会社員で、その後、回復したそうです。
    ……………

    在日米海兵隊太平洋基地
    @mcipac_jp
    山口県の岩国地区消防組合で昨日、エドワード・ヨーク米海兵隊2等軍曹に表彰状が授与されました。 ヨーク軍曹は6月21日、岩国市のビーチで溺れていた日本人女性を救出していました。
    午後0:03 · 2020年7月10日

    ※駐留米兵にとって日本が一番人気。希望者殺到で7年間一度だけというルールがあると聞いた。

    ※ほとんどの米兵は常識があり親切

    ※報道しろ

    ※女児が一番大物感ある

    ※娘の足組んで座ってんのは相手に最高の礼を 表してんだぞ。握手と同じ。足組んでたら直 ぐ立ち上がって剣で相手を殺せないだろ。敵意がないという意味がある。外人の首脳会談でも大統領が足組んで座ってるだろ。

    ※米兵がいいことしても報道されないな。

  6. k より:

    回答を出すのは、自分自身ということではないでしょうか。それは、”解答”
    でなくても構わない、ということですが。。。

    うちの両親は、我欲が強く、味方ではなかったと思います。昭和10年生まれ、
    昭和17年生まれの両親です。父親は「怒れちゃう」方を優先し、周りに当たり
    散らすタイプです。母親は子供に自分の都合で平気でウソをつくタイプです。
    そのために夫婦喧嘩が絶えることがなく、子供の自分も歪んだ人生になって
    しまいました。

    「ヴァルキリープロファイル」のゲーム、あのゲームから学んだことは、神の
    言うとおりに生きることではなく、参考にしながら、自分の意思を決めること
    でした。それが、この現代を生きる一人一人の人生でさえも、最終的に行き先を
    決めるのは自分自身でしかないことを、学ぶことになるんだと思います。

    冒頭の小隊長は、自分で決めてしまえば良かったのですね。発砲すると。それを、
    やはり人情から本部に確認することに頼ってしまったことは、結果的に不幸な
    選択となってしまったんだと思います。

    人を恨んではいけないと思います。どうせ他の人は体面を保ちたいだけですから。
    でも、自分が良い結果を出したのなら、世の中はそれを核にまた回り始める。
    自分を信じれば良かったのですよ。

    共産党が突然、理由もなく、消滅したら、世の中はそれを当然として回っていく
    んです。

    自分のやろうとすることを、信頼できる筋に確認して、確認して、それが正義
    ならば(本当のところは分からなくても)正義ならば、やってしまっていいの
    ではないでしょうか。

    自信持って良いと思いますよ。今までの手続が正しかったのですから。

  7. パコリーヌ(髭) より:

    三橋ブログより

     このままでは、日本人消滅ですよ。

     これがまさに、過去に骨太の方針にPB黒字化目標を明記した「結果」だよ。いい加減に、現実を見ろ。稲田朋美ら、自民党の緊縮財政派は。あんたたちのせいで、日本国は衰退国化し、多くの国民の生命が奪われ、あるいはこの世に生を受けることなく、さらには非常事態の中で国民が死んでいっているんだよ。

     稲田朋美は、恐らく自民党の総裁選に名乗りを上げるのでしょう。稲田、及び稲田の推薦人に名を連ねた連中に、「国民殺し」のレッテルを貼り、猛批判を展開しましょう。
     それが、日本国を救い、我々の命を守る最も確実な手段です。

    「緊縮派自民党議員に「国民殺し」のレッテルを貼れ!」に、ご賛同下さる方は、

    次のマトはココでいいのかしら?
    ドンドン潰して行きましょうね
    汚物は消毒しないと😄

  8. 琵琶鯉 より:

    仕事師の片山さつき先生の動画がアップされました。全国区の議員さんの守備範囲の広い事。
    ttps://youtu.be/qUKBJSewFVM
    中国資本による土地購入規制に慎重な姿勢を(政治用語では、この様にいうようですが、私からしたら
    邪魔してる?)取っている抵抗勢力を暴露してますよ。
    皆様、動画の登録、いいね。ボタンをお願い致します。

  9. 足立 尚之 より:

    小坪先生、日本のための戦いありがとうございます。いつも拝見させていただいております。
    スレちで誠に申し訳ありませんが、このたび「かい人21面相チャンネル」を顔出しで立ち上げました、ダッチアダチと申します。
    グリコ森永事件のきつね目の男を特定し、新事実をリスクを背負って公開いたしております。すでに七話まで進行中でございます。
    クラスターの皆さまにもぜひ共有していただきたい内容となっております。よろしくお願いいたします。

  10. 昼行燈 より:

    あえてパトレイバーレビューの方を拾ってみますw
    小坪先生推薦のパトレイバー2も勿論名作ですが、劇場版の前作に当たる劇場版パトレイバーも社会風刺の名作です。
    危険思想のプログラマーが、劇中に出てくるロボットの制御コンピュータに危険なプログラムを組み込み、東京を混乱させようとするのですが、現在、中国製のスマホアプリに情報収集機能が隠されていることがわかったり、犯罪アプリで端末をのっとる犯罪が多発しているのを見ると、30年前の作品とは思えないほど符合していて恐ろしいほどです。
    ちょうど本日17日から全国劇場でリバイバルのような上映が始まっています。
    老若男女見て損のない作品なので、
    興味がある方は是非(宣伝)

  11. ぎん より:

    ストーリーに少し目を通しただけです。
    通信障害が起きた時には、もう事が始まっていた。
    プログラムの真の目的が、レイバーの暴走にあることを知る。
    旧約聖書が出てくる…(絶句)

    作品の世界と現実の世界と私の妄想の世界と…。
    どれも実態のない、もしかして、この世もバーチャルな世界だったりして。

  12. ふぃくさー より:

    多分今回のエントリーとは別の話だとは思いますが、先生、愛知トリエンナーレの件でのトヨタへの着弾って、まさかこれじゃないでしょうね(@@?

    米政府、中国5社製品使う企業の取引排除 8月から
    ttps://r.nikkei.com/article/DGXMZO61585150W0A710C2MM8000?s=5
    【ワシントン=鳳山太成、ニューヨーク=中山修志】米政府は8月、華為技術(ファーウェイ)など中国企業5社の製品を使う企業が米政府と取引することを禁じる法律を施行する。対象の日本企業は800社を超え、該当する中国製品の排除が必要となる。米中対立の激化で、世界のハイテク市場の分断が加速する。中国製品への依存を強めていた日本企業の調達戦略も修正を迫られる。

  13. 櫻盛居士 より:

    **********************************************************************
    共産党は2016年9月13日からの警告を無視し続けましたね。
    ならば、下記は決定事項と承諾したものと見做します。

     ・『テロを利用する共産党』
     ・『テロリストの味方である共産党』
     ・『テロに屈する共産党』

    **********************************************************************
     
     
    政界では「例え同士が斃れても、その屍を踏み越えて意志を繋ぐのが当然の世界なんだ」と教えて頂いた事がありました。

    2つ目の動画では、後藤隊長が「自分も南雲警部と行動を共に致します」っと啖呵を切って居ます。
    後藤隊長の立場からすれば現状の権限を可能な限り維持し、南雲警部のバックサポートに回るのも正解であると言えます。
    同時に現状の権限を可能な限り維持し、南雲警部の屍を踏台にして乗り越え、意志を繋ぐのも正解であると言えるでしょう。
    そして作品の様に現状の権限を棄ててでも、南雲警部と行動を共にするのも亦た正解であると言えます。
    その何れの正解も、その時直面している問題の解決と言う視点からであって、その先を見た際に本当にその選択が正解であるかは”結果に成ってみないと分からない”のです。
     
     
    扨て、小坪先生を主人公とした物語として考察した場合、物語としては実に面白いものであるのは事実です。
    なぜなら、ちゃんと窮地に陥ったり、立回りが派手だったりとします。

    唐突ですが、二作目が近々リリースとなる映画トップガンですが、この一作目ではやっぱり主人公の窮地が盛り込まれて居ます。
    それに関連してちょっとしたネタがありました。

    『トップガン』でマーヴェリックの相棒グースが迎えた結末に、グース役俳優が納得の回答
     https://front-row.jp/_ct/17373826

    第一作目でマーヴェリックの窮地の発端となったエピソードに、相勤者であるレーダー要員のグースの死があるのですが、その境遇に関してのグースを演じたアンソニー・エドワーズの回答はこうでした。

    「ヒーローは苦しんで、克服しなければならないから」

    小坪劇場ではちゃんと、この辺りも押えてあるのですね。
    しかも、悪役がとっても良い悪役揃いです。
    良くも悪くも、悪役がちゃんと悪役の殺陣として成立する行動をとってくれても居ます。
    今迄、悪役の殺陣としての大根役者が登場しなかった。
    若し、悪役に簡単に土下座したり和解する様な大根役者が居たら、小坪劇場は物語としては面白く無くなってしまう可能性が高いと見て居ます。

    結果的には同じ結果に辿り着いたとしても、物語として面白いかは別の話だったりします。
    実際の所、物語としては面白く無い形で成果を出して居る事の方が圧倒的に多いでしょう。
    つまり、我々一般人(観客)からすれば、ここに罠があったりもするのです。

    押し紙問題に関連した所で例えれば、朝日新聞社が人知れず浄化するより、派手に倒産してくれた方が観客受けは良いでしょう。
    でもそれは、倒産してそこで物語が完結してしまえばの話です。
    所が現実は作品の様には行きません。
    必ず続きがあります。
    朝日新聞社が人知れず浄化してしまった場合、物語としては非常につまらない代わりに、日本にとっての現実的なメリットは大きいものとなります。
    一方で朝日新聞社が派手に倒産すれば、物語として非常に面白い代わりに、”その後”で日本にとっての現実的なデメリットを抱え込む可能性が高くなります。
    ホワイトナイト(白馬の騎士)を装った悪の組織に乗っ取られてしまうと、振り出しに戻る可能性があるからです。
    まぁ、地方紙を倒産させて物語にアクセントを付けるのは、アリだとは思いますが。
    それらを考慮した場合、大手新聞社を相手にする際は、物語としては単調でダラダラになりますが、クラウンジュエル(焦土作戦)を採択するのは悪い手段ではありません。

    小坪劇場では、どうやら物語として面白い部分をチョイスして表に出す傾向がある様に感じます。
    実際にはその裏側で非常に手間暇掛けて、物語としてつまらないけどメリットが最大限残る事を仕組んでいたりする様です。
    そして、その裏方を担うスタッフが居るのも事実でしょう。
    ぶっちゃけ、知名度で言えば圧倒的に高名なのに、スタッフに取り込まれて居たり、それ故に観客から批難ゴーゴーに成ってる人も居る事でしょう。
    この辺りの事を察する訓練が、我々には必要だと感じます。
     
     
     
    余談ですが、パトレーバーに話を戻してしまいます。

    後藤:
    戦線から遠のくと楽観主義が現実に取って代わる。
    そして最高意思決定の段階では、現実なるものは屡々存在しない。
    戦争に負けて居る時は、特にそうだ。

    上官:
    何の話だ?
    少なくとも、まだ戦争など始まってはおらん。

    後藤:
    始まってますよ、とっくに。
    気付くのが遅すぎた。
    柘植がこの国に帰って来る前・・・いや、その遥か以前から戦争は始まっていたんだ。

    この一節ですが、実は現実でも屡々頭を悩ませる問題だったりします。
    歴史上で勃発した戦争では、その多くが”戦争が始まって居る事に気付けて居無い”事が多いのです。
    而も、戦争当事国双方の最高意思決定者が、気付いて居無い事も多いのです。
    一般人と比較して、より様々な情報を得る事の出来る最高意思決定機関でさえ、それほど迄に戦争を予期する事が難しいのが現実だと言えるでしょう。

    この現実に我々はどう向き合うかも、考えて行かねばならない訳です。

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