平成24年度6月議会(2)

 それでは、次の質問に、2に移らせて頂きたいと思います。保険料の不公平感について、述べさせて頂きます。これは国民健康保険で、いま様々な世代間の格差等を自分のほうで主張させて頂きました。もう少し大きな目線で福祉行政における全体の保険料、税の不公平感について、質問させて頂きます。先程、質問させて頂いた国民健康保険、ここで感じた問題点、これは全体に言えることでもあります。国保のみならず、福祉行政全般の問題にテーマを拡大して質問させて頂きます。
 実は、先程、国民健康保険の話をさせて頂きましたが、外国人登録及び住民基本台帳法の改正に伴う部分で、同じく、こちらは省令ではないんですが、他の法律も変更になります。具体的には、把握しているのは、児童扶養手当、児童手当でございます。児童扶養手当とは、いわゆる寡婦手当、シングルマザーのお母さんがお子さんを育てている際、市役所のほうでは、このような手引きを配っているんですが、大体月額4万1000円程度、これは所得に応じて払っております。児童手当は、旧称子ども手当でありまして、皆様よくご存じかと思います。この今の予算でありますが、児童扶養手当は、行橋市の場合は890世帯、総予算は4億2000万円で、自治体負担は2億8000万円となります。これは国の負担が3分の1で自治体負担が3分の2であるためです。総予算4億2000万円に対して、自治体負担は2億8000万円です。
 同じく児童手当こと、子ども手当についてです。6000世帯で子どもの数は9427人です。これは直近のデータになります。総予算は粗の数字で12億円、自治体負担は2億円となります。よって合算しますと4億8000万円となります。これは民生費のなかに、当然乗ってくるわけですが、この4億8000万円に関しても、先程、述べさせて頂いたようなフリーライドのような、住民登録をすることで、かなり予算のかかる福祉を受けることができるという状況にあります。4億8000万円、かなり高額でございます。これは自治体負担です。
 ここで問題点を指摘させて下さい。住民登録の段階で、実は全ての児童扶養手当、いわゆる寡婦手当、児童手当、子ども手当です。そして国民健康保険には、1つは特殊な言葉が使われています。それは再入国の手続きという部分があると思うんです。これは何かと申しますと、また日本に戻ってくるからねというのを申請して出ると、福祉は、実は効きっぱなしになるんです。ですから、例えば半年のビザで入国した方がおりました。子ども手当が半年打ち切られるか、それはないんです。税関のほうで出国する際に、再入国の手続きを取って、また来ますと紙を出していくと、子ども手当は支給されっぱなしになるんです。
 何が問題かと言いますと、行橋の住民課のデータベースでは、出入国の状況と、そして再入国手続きの申請状況について、わが自治体のデータベースでは、これの把握ができません。税関のほうとリンクしていないんです。ですから再入国手続きを取って、そして本国に帰る、仮に、近くですから西工大の方が悪いことをするというわけじゃないんですけど、留学生の方が家族ビザで半年滞在のビザを取り、カミさんか何かを本国から一旦ビザを取って中に入れます。そしてその際に行橋市に住民登録をすると、国民健康保険、そして子ども手当、そして仮に偽装離婚等の話もありますけど、万が一離婚してしまった場合には、お子さんがいたら寡婦手当、その場合、子どもが児童扶養手当で約4万円、お子さん2人いたら仮に3万円で計算して7万円、そして国民健康保険が利いてまいります。これが利いた状態のまま、出国する際に、再入国手続きを取って本国に帰りますと、実は中国の病院で普通に病気になって中国の病院で国民健康保険を出しても払うのは行橋市なんです。これが出ていったか、ここにいるかということが、うちの実際のデータベースでは把握できません。実は行橋市が悪いんではなくて、殆ど多くの自治体がそうかと思います。再入国と出入国のデータが、うちからは見えません。
 それでは質問させて頂きます。この点は、何度も確認させて頂き、数字に関しても何度も確認させて頂いたんですが、以上の私の認識について、誤りはございませんでしょうか。また、実際の中間所得者に対し、所得の1割以上の国保税を徴収、福祉関係で相当に重い負担を掛けている実態があります。さらに外国人の問題や再入国の手続きを取ることによって、福祉を一方的に、半ば永続的に1年に1回、手続きをするだけで取り続けることが違法、脱法ではなく、正式なフローとしてできてしまうということ。市民感覚に馴染まない質が重いように感じます。いかがお考えでしょうか。

○議長(城戸好光君)

 八並市長。

◎市長(八並康一君)

 小坪議員の今のご質問でございます。ちょっと詳細にわたりますので、担当部のほうから回答いたさせます。

○議長(城戸好光君)

 市民部長。

◎市民部長(進谷稔君)

 小坪議員の質問に、お答えいたします。外国人登録法等の改正に伴いまして、今回、国民健康保険に加入できる方が、従来ですと1年以上の方が3ヶ月以上の滞在、医療目的からは、当然駄目ですが、医療目的でない通常の中長期滞在の場合は加入できるということになっております。
 先程でました再入国の手続きの段階ですが、これはまだ詳細に通知が来ておりませんので、国県等、もうちょっと詳しく勉強させて頂きたいと思います。以上でございます。

○議長(城戸好光君)

 八並市長。

◎市長(八並康一君)

 保険料の公平感も含めまして、全体的な、ちょっと詳細な話がございましたので、 答弁いたしましたが、先程おっしゃった国民健康保険、これは地域住民を対象とする医療保険制度です。加入者については、様々な所得階層の方がおられます。また年齢対象の方がおられるために、給与所得者のみで構成されている被用者保険制度に比べて、加入者層が大きくなっています。比較的、低所得者とか高齢者を多く抱えておりますことや、他の社会保険制度のように事業主負担がないことから、所得のある方で国保税の最高額に達する方と軽減措置の適用された低所得者層の方では、支払う額にも格差が生じてまいります。
 これは、それぞれ健康でない方、あるいは健康な方、医療給付についても当然差が生じてまいりますが、もう1つ、公的保険については、先程も言いましたけど、住民間の相互扶助の精神に則りまして、制度運営がなされております。その中で、個々の支払い能力に応じて負担をお願いせざるを得ないという部分もございます。
 現在、ご質問があっています再入国に関する手続き、いろんな課題があると思いますけど、先程おっしゃったのは、ちょっとまた詳細に、担当部のほうで、どういう問題点があるのか、それから先程おっしゃった強行したことで病院にかかった場合に、その向うの費用をこちらのほうの保険で払わざるを得ない、その問題点も指摘されましたけども、そういう中身の問題点については、国保運営審議会とか、あるいは県国等々、あるいは各自治体等とも、いろんな連携をしながら、中身をしっかり掴んでまいりたいと思います
 ご指摘頂きましたことについては、大変私どもとして、ありがたく思っています。まだそこまで至っておりせんが、今日、先程言いましたように、外国の方が本当に沢山おみえになっていますし、その中で、若干不正行為を行う方もおられるという現状でございます。そういうことがないように自治体としての努力を続けていきたいと思います。

○議長(城戸好光君)

 小坪議員。

◆1番(小坪慎也君)

 市長、そして市民部長、ありがとうございます。
 次に、これからの福祉について、述べさせて頂きます。いま指摘させて頂いた部分ですが、外国人が本国に帰って国民健康保険が使えるかというのは、これは常識的に実は使えるという問題がありまして、日本人が渡航した先に、渡航先の国で国民健康保険が使えるシステムになっております。これは外国人、日本人を区別しませんので、日本人が旅行した際に、海外で医療費を請求できるようにした結果、外国人が本国に実際は帰っているんですけど、その状態でも保険がそのまま使えるという形になっております。
 また、先程述べさせて頂いた部分は、市長、先程、条例のほうで、市のほうでという話を、何とか実効性のあるという話をされましたが、実は条例等を全て持っていたとしても、データベースのほうで、これは福祉部のほうでも伺ったんですが、判断はしておらず、データは普通に入力してて、白か黒かで判定するシステムだそうですが、この場合、全て白で返ってくるそうなので、100%不正はなく、100%支出されるような結果になってしまいます。
 私が問題としている、これからの福祉というのは、1つは、やはりお買い得感なのかなと考えています。嫌な話ですが、安いほうに人は流れてきますし、お金が貰えるとなると、そちらのほうに傾いてきます。非常に残念なことではありますが、国民健康保険、これは本当に素晴らしいシステムで、行橋に住む仲間たちが総合扶助の精神に基づき、互いに支え合う、持てるものがちょっと怪我をしたり働けない人を支える、非常に素晴らしいシステムなんですが、やはり社会保険が安い、これは企業負担が半分ありますし、いろいろな計算方法もあるかと思います。それで簡単に言いますと、社会保険に入っている方が国民健康保険に、例えば個人事業主とか、どちらでも選べるという層がいると思うのですが、この方々が少しでも国民健康保険に入ってきてくれたら、自分は、少しは財源が楽になるのではないかと考えました。
 また、税の公平性こそ担保はされているんですが、それは徴税側、税を取る側の感覚なんです。所得階層ごとに、これで平均ですよ、これでバランスが取れています、そういうのは簡単なんです。正直に言えば、ちょっと式の分かる方なら、エクセルでもできます。しかし幾つも幾つもいろんな税金を掛けるうちに、特定の所得階層においては、非常に負担が結果的に重くなってしまう。または結果的に見ると、ある特定の階層は、すごく楽になってしまう。また所得階層だけじゃなく、世代でもみたい、それが子育て世代で、子どもを大学に入れている年齢が多いよとか、そういうことになれば、そこは一見可処分所得が多くても、実際の支出、手取りになった後の固定費が多くて、とてもじゃないけど、もうこれ以上負担を求めるのは厳しい層というのがあると感じております。
 このような税の公平性は担保されたとしても、徴税側からの公平性が担保されていたとしても、納税者から見た場合のバランス感覚に欠けている点があるんではないかと感じました。そのため、これからの福祉というのは、その所得階層がどれくらいの負担をし、そしてどれくらいのサービスを受け取っているのか、受益の部分と、そしてまた可処分所得として、そこの層が持ち得る余力というのも、併せて検討していくべきではないかと、私は考えます。市長のご意見をお伺いしたいです。よろしくお願いします。

○議長(城戸好光君)

 八並市長。

◎市長(八並康一君)

 小坪議員の今の税の公平性を含めて、なかなか難しい課題でございます。ここ数日間も放映されていますけど、団塊の世代の方が65歳以上になりまして、その方々が年金生活がなかなかできない。非常に厳しい状況だと。しかし一方で、職を求めても、その職がないという、ものすごく難しい状況です。そういう中で、1カ月に3万円とか4万円で生活している方が沢山おられて、こういう方をどうするか。もう一方で、非正規労働者の方、派遣社員の方々が職を失って、相当に苦労している。そういう社会情勢もございます。全体的には、もうご存知のとおり、日本の経済、社会経済の中で、非常に難しい状況になっていまして、企業が海外のほうで活動するということで、実際に、ここで育ってきた若者達が職を求めることができない、そういう様々な社会情勢のなかで、それに対する福祉制度のあり方、これはもう様々な福祉制度がありますけども、それに対する福祉のあり方というのは、本当に難しい問題を抱えています。
 そこで、1つひとつのことを、国と県で議論をしていますけども、地方自治体としても、その課題に直面していますので、それらをどういうふうに、きちんと整理をしていきながら、1つひとつを解きほぐして、皆さん方の期待に応えるかというのは、本当に難しい状況に、現在きていると思います。
 しかし、日本のこの公的な福祉制度というのは、世界に類を見ないほどに良い福祉制度なんですけど、実際の適用法では、現在、難しい状況にある。そこをもう1回、改めて見直しをした上で、これはおっしゃるとおり市の条例だけではいかないでしょうし、やはり国県といろんなタイアップをしていきながら、物申すべきことは物申して、そして市の中でも、いかにしてきちんとした形で福祉制度を充実していくか、そういう努力を続けていくべきだと思っています。本当に大きな1つの分岐点に差し掛かってきております。世界中のこの経済と日本の経済と、それから現実に生きている方々に対する社会保障の問題、本当に難しいところだと思いますけど、是非これからもいろんなご意見を頂きたいと思いますし、市としても7万2000の市民の皆さんが安心して住める、そういう福祉制度の充実した社会づくりに努力していきたいと思いますので、今後ともよろしくお願いします。以上でございます。

○議長(城戸好光君)

 小坪議員。

◆1番(小坪慎也君)

 市長、ありがとうございます。そのような方向で、私も検討がしたいと思い、国保の協議会の委員になって、早速、勉強しようと思いまして、様々な今までの条例のリビジョンと議事録を読み込ませて頂きました。まだ答弁の形になっているかどうか分かりませんが、ある程度は勉強させて頂いたつもりです。
 その中で、いま市長がおっしゃったような形で、私もいろいろな、まだ半人前ですから、真似事と笑われるかもしれませんが、政治判断をしようと思い、資料を照会しようと思いました。市長の考え方と私の考え方は、非常に近しいと思うんですが、その中で、是非とも必要となってきたのが、国民健康保険の場合でしたら、所得階層ごとの医療費、これが実はシステムの都合で出ません。データベースには数字が入っているんですが、これを合算する仕様になっていないそうで、国保の所得階層ごとの医療費が、そもそもアウトプットできない仕様になっております。
 また2点目に、先程言わせて頂きました税金、県費、国費等、いろいろ県税、国税あるかと思いますが、様々な部門の税金、どの層から誰からどのくらい税金を頂いているのか。取る側はそこの部分のセクションの部分しか見ませんから、痛みをそこまで感じないんですが、取られる側からすれば、全部同じなわけですから、誰がどれくらい取られているものの部分を跨いだ徴税のデータが必要なんじゃないかというふうに感じます。
 1の国保の所得階層ごとの医療費は、これはすぐできると思います。システムの回収も、データベースに既に数字があるものですから、なぜ今まで出力されてないのか、逆に国保の協議会というのは、高いとか安いとか泥仕合をする場所ではなく、人間がやるわけですから、ここのバランス感覚をどうしよう、それを協議する場が政治だと、私は思っています。高いか安いかだけであればエクセルで式位置を設けてやって、赤になるか黒になるか、その後に標準偏差を出せば、実はエクセルだけでもできます。なので、何としても国民健康保険の所得階層ごとの医療費、これを至急アウトプットできるようにして頂きたいのと、2点目に各階層ごとの様々な税金があるかと思いますが、どういう層からどれくらい頂いていて、その層が可処分所得がどのくらい残っていて、もう全く余力のないくらい税金を取っているのか、それとも若しくは、まだ少しは生きていく余力があるのか、これを逆算したいと思っている、2番目の資料についても作る方向で検討して頂けないでしょうか。よろしくお願いします。

○議長(城戸好光君)

 市民部長。

◎市民部長(進谷稔君)

 小坪議員のご質問に、お答えさせて頂きます。おっしゃるとおり、現在、国保の所得階層、これは税務のほうのデータ情報となります。医療費のデータにつきましては、国民健康保険課のほうのデータになります。システムの問題とともに、現在まだ個人情報等の各課、個人情報を共有できないという状況にあります。そういうところをクリアしていく必要があるということで、現在はできないという状況になっているところであります。以上でございます。
   (セクションごとの税金を合算して頂きたいというのと、後すません・・)

○議長(城戸好光君)

 市民部長、しっかり答弁して下さい。

◎市民部長(進谷稔君)

 可処分所得のデータにつきましては、税金のデータということになりますので、その中で、出来るのか出来ないのか、この辺はシステムの中味ということになってきますので、その辺は、これからそのデータを検証していく必要があるのかなと考えています。以上でございます。

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