太陽光発電パネルの危険性
太陽光発電と聞くと、環境に良いとか自然に優しいと言うイメージを持つ方が多いと思う。しかし、クリーンエネルギーという印象だけでは済まぬ問題点、理解しておくべき危険性が何点もある。最大の問題は、重金属を含有している点で、人の生活とは切り離すべき技術です。パネルの種類もいくつかありますが、イタイイタイ病の原因物質であるカドミウムを含むパネルもあります。パネルが飛散し、どこかに落下すれば土壌汚染の危険性は避けられません。また消火方法が確立されているとは言い難く、消防官の感電事故が発生しております。設置方法に関しては、建築基準法上の工作物ではないため、地方自治体の許認可が不要であり、行政がストップさせる力を持ちません。急傾斜の山肌や水源地に重金属を含有するメガソーラー発電所が大量に建設され、山の保水力の低下やがけ崩れの被害も生じています。強制的に買い取らせる制度がある為、あたかも税金のように国民それぞれが支払うわけですが、確実に儲かるため事実上の金融商品と化してしまっているのが実態です。
1 住宅地に設置すべきではない理由
(1)消火活動への障害~通電事例
太陽光発電システム(Photovoltaic power system 以降、PVと略)は、消防官への感電リスクがあります。消防庁が発表した“太陽光発電システム火災と消防活動における安全対策”(平成26年3月発行)に、実際に起きた通電事故の事例が紹介されています。
屋根一体型のPVで設置した2階建て住宅が火災となった際、消火により火勢が収まり2階屋根裏の残火確認を行おうとした際に消防隊員が感電している。住宅の壁や屋根には断熱材が使われているが、断熱材は消火水が浸み込んだ状態であった。この際、消防隊員は一般住宅火災の消火活動で身につける個人装備(防火帽、防火服、防火手袋(以下、手袋)、ゴム製防火靴)を着装していたと報告されている。
火災時には、電力会社から電柱を経て供給される電力はカットされ、放水による感電事故を防止します。しかしPVの場合は太陽が照っている限り、パネル単体でも発電を継続してしまうため、電源をカットできず感電事故が生じるのです。また、消防隊員の装備はむしろ導電性が高いものが採用されている場合もあります。例えば、可燃性ガスが充満する中での消火活動などにおいては、静電気による火花は爆発事故の原因ともなりかねません。
(2)出火原因ともなる。
また、同発表によればPVが出火原因となった事例も報告されています。漏電を疑い調査したところ絶縁不良が発見され、一部を遮断。数日後に出火した事例。外観からの異常は認められませんでした。回収して原因を調査したところ、落ち葉や枝が溜まり、配線を小動物がかじったような跡が見つかった。
中には、モジュールの裏の隙間に余剰配線をまとめて押し込まれていたという、むしろ設置業者の問題も触れられています。鳥の巣もあり、溶融痕が認められたとのこと。
人の住む家屋の屋根上に、PVを後付けすることは火災のリスクが避けられません。どんなに上手く設置したとしても、屋外である以上、鳥獣被害などは避けようもありません。動力源・エネルギーの発生源である以上は、そこにリスクが伴うことも併せて警鐘をならされるべきでしょう。
(3)災害時の出火原因
同報告では東日本大震災での火災事例も紹介されています。「3階建て住宅の1階車庫内に設置されたPVのパワーコンディショナが津波により浸水し、パワーコンディショナ内部の配線から出火した。津波被害を受けた翌日の午前中に焼損を発見した。発見時は日射のある天気で、発電による電力で出火したものである。住民は避難所にいたため建物内は無人であった。発見時、パワーコンディショナ内はまだ湿っていた。駆けつけた消防隊員が粉末消火器で消火した。被害はパワーコンディショナ内部だけである。海水が端子部分に付着することで、端子の腐食、端子台等の絶縁劣化等が起こったのではないかと思われる。」というもの。
災害時にダメージを受けた設備が出火原因となったというものです。住民が自らの意思でスイッチを入れずとも、日が照ることで常にオンになること、パネル単体でも発電を継続してしまうことの危険性。例えば、台風などでPVのパネルが吹き飛んだ例もありますが、山奥に落下したパネルが発電を行い、山火事の原因になるリスクも検討していく必要があります。
2 公害病の原因物質にもなった、重金属を含有する問題
重金属はイタイイタイ病をはじめ、公害の原因物質でもあります。一部のパネルには、事実としてカドミウムが含まれており、実は複数の方式があるのですが、いずれの方法であっても何らかの重金属を含有しております。重金属は、一度、摂取すれば基本的には体外に排出することはできません。絶対に人の生活と一緒においてはならないものだと強く主張させてください。私自身は、議員になる前は上場企業で技術者をしておりました。これはいかなる技術者に聞いても同じ答えをすると思います。
私は、“原発推進派ではない”という立場を明らかにしておきますが、その上で太陽光発電の現在の状況には大きく反対します。太陽光発電という技術そのものを否定しているわけではなく、例えば防災上の理由で避難所に設置したり、緊急の予備電源としてはありだと思います。また、宇宙空間などでは絶対に必須の技術です。
しかし設置方法をはじめ、また重金属を含むという問題を忘れてはなりません。素材を考えれば、まったくもって自然環境に優しいなどという事実はありません。また、無理な開発も横行しており、むしろ自然破壊の要因にもなっています。
3 太陽光発電は代替エネルギーになりえない
太陽光発電が持て囃された遠因には、代替エネルギーとしての期待があると考えています。例えば脱原発の旗印としても機能してきました。私自身は、原子力発電は未完成の技術と考えており、政治家としてではなく、元技術者として金銭をもって民間に提供するには時期尚早という考えを持ってはいます。技術開発としては許容されても、お金を頂けるレベルではない。
ですが、太陽光発電が代替できるかと言えば、それは不可能です。それこそお天道様次第であり、雇用を守る工場であったり、生死を争う病院であったり、もしくは貴方のご自宅の冷蔵庫であったり、晴れようと曇ろうと電力は消費されるのです。雨が降ったから冷蔵庫が停まったとして、納得できるのでしょうか。仮に、ご家族の手術中に途中で中断されたとして、それで良いのでしょうか。
そもそも論になりますが、電力問題を考えるにあたっては、あくまで補助的なものであり、太陽光発電を多数設置したからと言ってエネルギー不足の解決にはなりえません。充電はロスが余りに大きく、貯めておくことも現実的ではありません。
4 規制方法がない
実効性ある動きについては、法律に詳しい弁護士の先生方のご活躍を期待するよりありません。行政だけでは止めようがなく、ゆえに立法側(地方議会として)なんらの権限が付与されていないのです。私の住む行橋市でも同問題を一般事務に関する質問にて議会で取り上げました。(※ 行橋市議会 平成29年3月定例会 小坪慎也一般質問“行政の誇りと威厳”について)台風によりPVパネルが吹き飛び、一部が行方不明になったと聞き、土壌汚染を警戒しました。また、複数の住宅が隣接する当方の自宅周辺に対し、突然に太陽光発電(大型のメガソーラー)が建設され始めたからです。私自身は重金属に拒否反応があることから、自宅にPVを導入しようなどとは考えておりませんが、地域住民は建設可否を意思表明する場もありません。地方自治体を経由して、地域の声を届けたとしても動きようがないのです。
結論から申しますと、規制の方法はありません。建築基準法上の工作物ではないためです。開発許可自体が不要であり、行政の許認可対象外です。経済産業省もパブリックコメントを集めたり、問題視する声が強いことを把握はしているようですが、抜本的な法改正はなされておりません。
設置業者が相当にいい加減であった場合の消費者トラブルは増えてくるかと思います。業者からすれば、設置さえできれば儲かるわけで、自然エネルギーの推進だとか高尚な理念でビジネスがまわっているわけではありません。むしろ、手抜きすることにより安価に仕上げることができることも一面では事実であり、悪貨が良貨を駆逐しやすいのは何れの業界でも同じだからです。特に、儲かるというイメージを強く持たれていることもあり、技術力の未熟な無関係の業者まで、流れに乗れとばかりに参入してきた時代があります。
数年の設置を経て、機器にトラブルを生じてくる時期とも言え、まさに消費者問題としての対応が求められます。現状の法体制では、恐らくこの方法でしかPVの無尽蔵な乱開発に対抗する方法はありません。
5 事実上の金融商品と弱者からの搾取
太陽光発電の何が気に食わないかと言えば、実際には暴利の「利回り商品」と化している点です。例えば、個々の住宅においては、住宅ローンが安くなるみたいな触れ込みもされております。では、安くなったローンは、誰が負担しているのでしょうか?他の方が支払っている電気代に、強制的に上乗せされているのです。こんな不公平な制度があるでしょうか。個人住宅だけが大きなウェイトを占めているわけではないでしょうが、住宅ローンひとつをとって議論したとしても、やはり「とられる側」として考えた場合には納得いかない方も多いと思います。そもそも制度として、極めて歪な存在です。
特に着眼したいのが、「利回り商品」としての実態です。大きなウェイトを占めるのは、山間部などに設置されている巨大なメガソーラーです。あれは、単に企業それぞれが設置しているわけではなく、中には「投資家を集めて」運用している例もあります。ようは100万円出資してください、1000万円出資してくださいと呼びかけ、銀行以上の利回りを約束する、と。そして出資したお金でメガソーラーを作るわけですが、出資した人には、その運用益から利益が分配されるという仕組みです。
自然エネルギーとかなんとか言って、実態としては「ただの金融商品の一部に組み込まれている」点を強く指摘したい。一面では、高金利を謳う金融商品という側面は確かにあります。別に金融商品が存在しても構いませんが、その「利回り」が何によってもたらされているかを問題視しています。まさに国民の負担によって成立しているのです。税として徴収されているわけではありませんが、法律で強制的に通常電気料金に上乗せされているのです。
例えばエアコンをはじめとして、一切、電力を使わない生活が可能でしょうか。パソコンやスマホにしても電気で動きますし、夜中には灯りも必要です。冷蔵庫がなければ食品だって腐る。調理をIHでされている方もいるでしょう。最低限の文化的な生活どころか、それ以下の生活であったとしても、電気は切っても切り離せません。そこに強制的に上乗せするというのは、事実上の徴税権に等しい。こんなもので運用益を出す金融商品とするのは納得がいきません。
結論になりますが、子育てをする大切な家の上に、太陽光発電パネルを設置することは私は反対です。消火活動において障害となり、昼間の火事であれば焼け落ちる危険性が増す。そもそも、重金属の塊を頭上において、私は安心して眠ることはできません。にも関わらず、美名のもと、私たちが投資家の利回り商品を保証するために、高額の金銭負担を強いられていることには、制度として大きな問題があると結びます。
資料:太陽光発電システム火災と消防活動における安全対策(消防庁発行 平成26年3月発行)
http://nrifd.fdma.go.jp/publication/gijutsushiryo/gijutsushiryo_81_120/files/shiryo_no83.pdf
参考資料(ウェブ掲載にあたっての編集付記)
- 国土交通省住宅局建築指導課長「太陽光発電設備等に係る建築基準法の取扱いについて」(平成23年3月25日・国住指第4936号)― 本文§4「建築基準法上の工作物ではない」の根拠となる技術的助言
- 経済産業省「再生可能エネルギーのFIT制度・FIP制度における2026年度以降の買取価格等と2026年度の賦課金単価を設定します」(令和8年3月19日)― 本文§5の「電気料金への強制的な上乗せ」。2026年度の再エネ賦課金単価は1kWhあたり4.18円
- 環境省「太陽光発電設備のリサイクル等の推進に向けたガイドライン(第三版)」(令和6年8月)― 本文§2の重金属含有問題。鉛・カドミウム・ヒ素・セレンの含有情報の取扱いを整理
